2009年 日本数学オリンピック予選 問題と解答
2009年1月12日 試験時間3時間
1. 正の整数nを用いてn2+4nと表せる数のうち,10000との差の絶対値が最も小さいものを 求めよ。 |
[考え方]
nに,100に近い整数を入れて調べます。
[解答]
P(n)=n2+4n=n(n+4)とおく。
P(n)は増加関数で, P(98)=98×102=9996 ←当たりをつけて代入する
P(99)=99×103=10197
10000との差の絶対値が小さい方はP(98)である。
(答) 9996 ←98と書かないように注意!!
2. 半径2の円O1と半径4の円O2が点Pで外接している。O1,O2の周上にPと異なる点A,B をそれぞれとったところ,A,P,Bが一直線上に並んでいた。線分ABの長さが4であるとき, 線分PBの長さを求めよ。 |
[考え方]
2つの円の中心を結んで三角形をつくります。
[解答]
図で,△O1AP∽△O2BPだから,AP:BP=1:2
3. 次の2つの式をみたす正の整数の組(a,b,c)をすべて求めよ。ただし,3つの数の並ぶ 順番が異なる組は区別する。 ab+c=13 a+bc=23 |
[考え方]
上の式から下の式を引くと,左辺が因数分解できる式ができます。
[解答]
ab+c=13 ・・・(ア)
a+bc=23 ・・・(イ)
(ア)−(イ)より,
ab+c−a−bc=−10 ←似た式は,大体引き算するといい
b ( a−c )−( a−c )=−10
(a−c ) (b−1)=−10 ・・・(ウ)
b−1は正で10の約数だから, b−1=1,2,5,10 ←これでbが決まった
b=2,3,6,11
(ア),(ウ)より,
b=2のとき, ←あとは順に調べるだけ。
2a+c=13
a−c=−10 よって,a=1, c=11
b=3のとき,
3a+c=13
a−c=−5 よって,a=2, c=7
b=6のとき,
6a+c=13
a−c=−2 a,cが整数にならず不適。
b=11のとき,
11a+c=13
a−c=−1 よって,a=1, c=2
(答) (a,b,c)=(1,2,11),(2,3,7),(1,11,2)
4. 三角形ABCがあり,辺BCの中点をMとすると,AB=4,AM=1である。このとき, ∠BACの大きさとしてありうる最小の値を求めよ。 ただし,XYで線分XYの長さを表すものとする。 |
[考え方]
「中線定理」が使える形ですが,少し工夫して計算を減らします。
[解答]
図のようにDをとる。←中線があったらとりあえず伸ばしてみる
四角形ABDCは平行四辺形だから,∠BAC=180°−∠ABD
よって,∠ABDが最大になる場合を考えればよい。←この方が文字が少なくてすむ
△ABDで余弦定理を使って,
ここで,(相加平均)≧(相乗平均)を使うと,
だから,
∠ABDが最大になるのは,
つまり∠ABD=30°のとき。
このとき,∠BAC=150°
(答)150°
5. 赤い玉6個,青い玉3個,黄色い玉3個を一列に並べる。隣りあうどの2つの玉も異なる色 であるような並べ方は何通りあるか。ただし,同じ色の玉は区別しないものとする。 |
[考え方]
まず数の多い赤を並べておき,その間に青か黄を並べていきます。
[解答]
A 赤 B 赤 C 赤 D 赤 E 赤 F 赤 G
として,A〜Gに青または黄の玉を置く。←B,C,D,E,Fには必ず玉を置く
(ア)Aに玉を置く場合 ←端に置くか置かないかで場合分けをする
A〜Fにそれぞれ1個ずつ玉を置くことになる。その方法は,
(イ)Gに玉を置く場合
(ア)と同様に, 20(通り)
(ウ)A,Gに玉を置かない場合
B〜Fのどこか1箇所に青と黄を置くので,その方法は10通り。
残りの4箇所に青か黄1個ずつ置く方法は,
よって,玉の置き方は,10×6=60(通り)
(ア)〜(ウ)を加えて,100通り。
(答)100通り
6. 四面体OABCはOA=3,OB=4,OC=5および∠AOB=∠AOC=45°,∠BOC=60° をみたす。このとき四面体OABCの体積を求めよ。 ただし,XYで線分XYの長さを表すものとする。 |
[考え方]
等しい45°の角を対称な位置に置くのがコツです。△OBCを底面に見ましょう。
[解答]
図のようにH,D,Eをとると,
AD⊥OB,AE⊥OC ←「3垂線の定理」。OB⊥AH,OB⊥DHなので,OB⊥面ADH よってAD⊥OBがいえる。
△AOD≡△AOEだから,AD=AE
よって,△ADH≡△AEHとなり,DH=EHにより,△ODH≡△OEHとなる。←全部合同となる。
四面体OABCの体積は,
(答) 5
7. 実数x1,x2,x3,x4,x5が次の5つの式をみたす。 x1 x2+x1 x3+x1 x4+x1 x5=−1 x2 x1+x2 x3+x2 x4+x2 x5=−1 x3 x1+x3 x2+x3 x4+x3 x5=−1 x4 x1+x4 x2+x4 x3+x4 x5=−1 x5 x1+x5 x2+x5 x3+x5 x4=−1 このとき,x1としてありうる値をすべて求めよ。 |
[考え方]
まず上下を引き算して,左辺が因数分解された式をつくります。与えられた等式はどの文字についても
対称なので,ありうる値というのはどの文字についても同じことがいえます。文字を固定せずに,なるべく
一般的に対称的に考えるとめんどくさくならないようです。
[解答]
等式はどの文字についても対称だから,1つの等式が成り立つとき,その式の文字を順に入れ替えた
等式も成り立つ。またどの文字についてもとり得る値は同じだから,x1だけでなくすべての文字について,
そのとり得る値を調べる。←このほうが考えやすいので。
第1式−第2式から,
(x1−x2 )(x3+x4+x5 )=0 ・・・(ア)
この式の番号を順に回転させた,例えば(x2−x3 )( x1+x4+x5 )=0など,すべて成り立っている。
まず,5つの文字がどれも異なるとする。 ←こういう場合が無いことを示しておく
(ア)から, x3+x4+x5 =0
第1式は x1 x2+x1 (x3+x4+x5)=−1だから,x1 x2=−1
他の2文字の積もすべて−1となるので,←対称性を利用
x1 x2・x2 x3・x3 x4・x4 x5・x5 x1=−1
( x1 x2 x3 x4 x5 )2 =−1<0となるので不適。
よって,5つの文字のうちどれかは等しい。
そこで,x1=x2=t として一般性を失わない。←5つの文字全部のとり得る値を考えているので,こう設定してよい。
t=0だと第1式が成り立たないので,t≠0
(ア)の文字を入れ替えて,
(x1−x3 )(x2+x4+x5 )=0より,
( x3−t )(x4+x5 +t )=0 ・・・(イ)
同様に, ( x4−t )(x3+x5 +t )=0 ・・・(ウ)
( x5−t )(x3+x4 +t )=0 ・・・(エ)
(x3−x4 )(x1+x2+x5 )=0より,
(x3−x4 )(2t+x5 )=0 ・・・(オ)
同様に, (x3−x5 )(2t+x4 )=0 ・・・(カ)
(x4−x5 )(2t+x3 )=0 ・・・(キ)
(@) x3,x4,x5のいずれかが t に等しいとき,←場合分けを行う
x3=t として一般性を失わない。
このとき,(キ)より, (x4−x5 )×3t=0 t≠0より,x4=x5
x4=t とするとx1〜x5がすべてtとなり,第1式は4t2 =−1となるので不適。
よってx4≠t だから(オ)より, x5=−2t
(A) x3,x4,x5のいずれも t に等しくないとき,←場合分けを行う
(イ)〜(エ)より,
x4+x5 =−t ,x3+x5 =−t ,x3+x4 =−t
これを解いて,
(@),(A)のいずれの場合も x1〜x5 は,順不同で,
s ,s ,s ,−2s,−2s ←このようにまとめて考えることができる
と表される。
x1=s として第1式に代入すると, ←この場合だけ考えれば,答えが割り出せる。
s( s+s−2s−2s )=−1
x1のとり得る値は s または−2s だから,
8. f (x),g (x)はいずれも実数を係数とする0でない多項式で, f ( x3 )+g (x) = f ( x )+x5 g (x) をみたす。このようなf (x)としてありうるもののうち,次数が最も小さいものを1つ求めよ。 |
[考え方]
f ( x3 )−f ( x )=(x5 −1)g (x) だから,左辺の式がx5 −1で割り切れることになります。なので小細工
をせずにf ( x )を式で置いて,実際にx5 −1で割ってみましょう。
[解答]
f ( x3 )−f ( x )=(x5 −1)g (x) だから,f ( x3 )−f ( x )はx5 −1で割り切れる。
まず f ( x )=ax3+bx2+cx+dとおくと, ←aは0でもOK。これで解が見つかれば4次以上を調べなくて済む。
f ( x3 )=ax9+bx6+cx3+d
だから,
f ( x3 )−f ( x )=ax9+bx6+(c−a)x3−bx2−cx
=x{ a x8+bx5+(c−a)x2−bx−c } ←xをくくり出しておく
{ }内をx5 −1で割ると,
だから,商は a x3+b
余りは a x3+(c−a)x2−bx+b−c
余りが0になるので,a=c−a=−b=b−c=0 ←係数を全部0とおく
よってa=b=c=0だから,f ( x3 )−f ( x )=0となり,g (x) も0となるので不適。
だからf ( x )は4次以上の式である。
f ( x )=ex4+(ax3+bx2+cx+d ) とおくと,←上の割り算の結果を使いたいので,こうおく。
f ( x3 )=ex12+(ax9+bx6+cx3+d ) ←4次で解が見つかってほしいと期待しつつ・・
だから,
f ( x3 )−f ( x )=ex12−ex4+x(a x8+bx5+(c−a)x2−bx−c)
変形すると,←x5 −1で割った形の式をつくるのが目標
f ( x3 )−f ( x )=e(x5 −1)(x7+x2)−ex4+ex2+ x(x5 −1)(a x3+b)+a x4+(c−a)x3−bx2+(b−c)x
=(x5 −1)(e x7+e x2+a x4+bx)+(a−e)x4+(c−a)x3+(e−b)x2+(b−c)x
x5 −1で割った余りは,
(a−e)x4+(c−a)x3+(e−b)x2+(b−c)x
これが0になるので, a−e=c−a=e−b=b−c=0
よって, a=b=c=e
f ( x )=a x4+ax3+ax2+ax+d ←これが一般形。
(答) f ( x )=x4+x3+x2+x ←1つ答えればいい
9. ある数学の国際大会に10人の通訳が招待された。各通訳は,ギリシャ語,スロベニア語, ベトナム語,スペイン語,ドイツ語のうちちょうど2つを話すことができる。また,どの2人につい ても,話せる言語の組み合わせは異なる。 この通訳たちを2人ずつ5つの部屋に宿泊させることになった。どの部屋に宿泊する2人も共通 の言語を話せるような部屋割りにしたい。このような方法は何通りあるか。 ただし,部屋を替えただけで人の組み合わせが全く同じ部屋割りは,同一のものとして数える。 |
[考え方]
うまい数え方を考えないと,とんでもなく面倒になります。1パターン調べてそれを何倍かしたものが答え,
というふうに解けるようにします。
[解答]
5つの言語を順にA,B,C,D,Eとして,10人の通訳を,
AB,AC,AD,AE,BC,BD,BE,CD,CE,DE
と表す。
ABとペアになりうる人はAC,AD,AE,BC,BD,BEの6人で,それぞれの場合の部屋割りに重複はなく,
部屋割りの総数は同じである。だから,
ABとACがペアになるときの部屋割りの数を求め,これを6倍したもの ←1つを固定させる考え方
が答えとなる。
ABとACがペアになる場合において,Aを話せる通訳AD,AEがペアかそうでないかで場合分けする。
(@) AD,AEがペアであるとき
残りの6人BC,BD,BE,CD,CE,DEで3つのペアをつくる。
ここで,共通な言語になりうる言語はB,C,D,Eから選んだ3つだから,←どの言語でペアになるかを考える
共通な言語の選び方は4通り。
このうち,共通な言語がB,C,Dのときは,←Eを持つ人は,もう一方の言語でペアになるしかない
・(BC,BE),(CD,CE),(BD,DE)
・(BD,BE),(BC,CE),(CD,DE)
の2通りある。
よって,(@)の場合の部屋割りの数は,4×2=8(通り)
(A) AD,AEがペアでないとき
ADとペアになりうる人は,BD,CD,DEの3人,
AEとペアになりうる人は,BE,CE,DEの3人で,この2つのペアのつくり方は,
3×3−1=8(通り) ←(AD,DE)かつ(AE,DE)という場合を除く
このうち(AD,BD)かつ(AE,BE)のときは,残りのペアの方法が
・(BC,CD),(CE,DE)
・(BC,CE),(CD,DE)
の2通りある。←ほかの場合も同じ2通りある
よって,(A)の場合の部屋割りの数は,8×2=16(通り)
(@),(A)より, ABとACがペアになる場合の部屋割りの数は,8+16=24(通り)
よって,全体の部屋割りの数は,24×6=144(通り)
(答) 144通り
10. 以下を計算せよ。 ただし,分母は |
[考え方]
2重根号をはずすことは無理だし,分子と分母をそれぞれ計算することも無理です。工夫が必要。
分子の和をS,分母の和をTとおいて,Sと Tの関係式をつくるという発想でいきます。
[解答]
分子の和をS,分母の和をTとする。
いま,nを自然数として,
(>0)
の値を考える。↑nに1〜99まで代入して加えるとS+Tとなる。
だから,
nを1〜99として,99個の式をすべて加えると,←右辺はSが逆転して現れる
11. 実数xについての方程式 [ x ]+[ 2x ]+[ 3x ]+[ 4x ]+[ 5x ]+[ 6x ]+[ 7x ]+[ 8x ]+[ 9x ]=44x の解の総和を求めよ。 ただし,実数rに対してrを超えない最大の整数を[r ]で表す。 |
[考え方]
左辺は整数なので右辺も整数となります。44xが整数ということで,とりあえずxは「分母が44の有理数」
ということがわかります。そのあとが難しい・・。
[解答]
[ x ]+[ 2x ]+[ 3x ]+[ 4x ]+[ 5x ]+[ 6x ]+[ 7x ]+[ 8x ]+[ 9x ]=44x ・・・(*)
左辺は整数だから,右辺44xも整数であり,これにより解
x は,
と表せる。ただし,N ( k )は整数で,k =0,1,2,・・・,43
k =0のとき,xは整数だから,(*)は,
x +2x + 3x + 4x + 5x + 6x + 7x + 8x + 9x =44x
45x =44x
x =0
解の和を求めるのでこれは無視してよい。以下,k =1,2,・・・,43 の場合を考える。
(*)に解 x を代入すると,
よって,(*)の解は,
↑あとは,これを全部足せばいいことになります。
(*)の解の和
T は,
↓このSを求めるために以下工夫したのですが,あまりラクになってない・・
=43M−F(M+1)+{(M+1)・F(M+1)−M・F(M)} ←足すと消える形を作った。
この式は F(9)=0 とすれば M=1,2,・・・,8 で成り立つ。
M を1,2,・・・,8としてすべて加えると,
あとは F (1)〜F (8) を求めれば答えが出せる。←やっとテンパった感・・。
よって,
S=1548−(75+112+127+129+118+98+72+39)
=1548−770
=778
T=967.5−778=189.5
(答) 189.5
12. 空間はその中の平面によって2つの部分に分かれるが,そのうち一方(平面は含まない) を半空間という。S を,どの4点も同一平面上にないような空間内の10点からなる集合とする。 このとき,S の部分集合であって,Sとある半空間の共通部分となるものの個数を求めよ。 |
[考え方]
空間を1つの平面で切って2つの部分に分けたとき,その片方の部分に入っている点を1つの集合をみて,
こういう集合が何個できるかを求めればよいわけです。ですが,10個の点がどんな位置にあるかで数え方
が変わってしまい,ややこしい・・。10個の点で凸な多面体ができる場合は,何とか数えられそうです。
記述式でなく答えだけを書く試験なので,凸な多面体を描いて数え,それを答えにしていいと思います。
[解答1] (厳密な解答ではありません。)
10個の点を結ぶと凸多面体ができる場合。
この凸多面体は,頂点の数10,面の数16,辺の数24である。
(ア)部分集合の要素が1点だけのとき ←1点で接する平面を,少しずらした平面を考える
これは平面が1点だけを切り取る場合である。そのような平面は
頂点の個数だけ考えられるので,10個。
(イ)部分集合の要素が2点だけのとき ←1本の辺で接する平面を,少しずらした平面を考える
これは平面が2点だけを切り取る場合である。そのような平面は
辺の本数だけ考えられるので,24個。
(ウ)上記以外の場合 ←0か3点以上含まれる場合
Sの部分集合のうち,空集合と全体集合は条件をみたす。これで2個。
次に,
多面体の3つの頂点を通る平面πを考え,この平面における半空間をUとする。
いま, T ={ 点X |X は,Uまたはπにある点 }
とすると,集合Tは,平面πを平行移動した平面によって題意をみたす部分集合とすることができる。
このようなTの総数は,10C3×2 通り。 ←Tは両サイドにあるので,2倍する。
しかし平面πが凸多面体の面と一致するとき,集合Tが全体集合と一致する場合が出てくるので,
これを除くと,
だから,(ウ)の場合の数は,226通り。
(ア)〜(ウ)をすべて足すと, 10+24+226=260(通り)
(答) 260個
[解答2] (たぶん正解だと思いますが,自信なし)
n 個の点について,条件を満たす部分集合の個数を
f ( n ) とする。
いま, f ( 1 )=2 (空集合か全体集合の2個)
f ( 2 )=4 (要素の個数が0か1か2の4個)
f ( 3 )は,要素の個数が0か1か2か3の場合を合計して,
f ( 3 )=1+3+3+1=8 ←ここまでは紛れが無く数えられる
n≧3のとき,f ( n ) の漸化式をつくる。
n+1個の点があるとき,
1つの平面上にそのうちの1点Pが,残りのn 個の点がすべて半空間にあるようにできる。
いまf ( n+1 )を数えるとき,
Pをのぞくn個の点では部分集合がf ( n )個だけできるが,このf ( n )個の集合にはPが含まれていない。
n+1個の点で考えるとf ( n )個の集合の中には要素にPを含むものがいくつか存在する。←およそ半分ある
が,この集合をカウントしたことにし,それ以外の集合を調べる。←ここがややこしいですね・・。
まず,Pと他の2点A,Bを通る平面πを考え,この平面における半空間をUとする。
いま, T ={ 点X |X は,Uの点またはA,B,P }
とすると,集合Tは,平面πを平行移動した平面によって題意をみたす部分集合とすることができる。
このようなTの総数は, ←Tは両サイドにあるので,2倍する。
また,空集合と1点Pのみの集合は条件をみたす。この2個を加えて,n2−n+2個。
f ( n+1 )を求める際,この(n2−n+2)個の集合によって,
空集合,1点Pのみの集合,Pを含む3点以上の要素からなる集合
がすべて数えられたことになる。←全体集合もカウントされている
これ以外の集合を考えると,
Pとあと1点のみの要素からなる集合,Pを含まない空でない集合
があるが,これらはf ( n ) 個の中にすでにカウントされている。←わかりにくい・・
また,先に数えたf ( n ) 個の集合と,あとの(n2−n+2)個の集合には重複がない。←わかりにくい・・
よって, f ( n+1 )=f ( n )+n2−n+2 ←漸化式が完成!!
この式はn=1,2,3,・・・で成り立つ。
=2+285−45+18
=260
(答)260個