九枚目は恐れ、不安、限界。
「]] 最後の審判」が出ています。
天使が雲の上からラッパを吹きます。
そのラッパの音とともに、死者たちが棺桶の中から立ち上がり、天を仰ぎます。
魂の救済を表しているとも言えるカードです。
Bさんにとって、目の前にある救済は心に刺さった剣を引き抜くことかもしれませんが、彼はその救済の日は永遠に来ないのではと感じているのかもしれません。
助けてほしいと心の底から思っていながらも、Aさんにはすでに失望している可能性があります。
その「失望感」こそが、彼がAさんを「バッサリと斬り捨てる」という形によって表されたのではないでしょうか。
彼は、心のどこかで思っているはずです。
「もし、Aさんが自分を救ってくれる救世主ならば、斬り捨てられてもなお自分のことを愛してくれるはずだ」……と。
彼はAさんを試しているともいえるでしょう。
Aさんの立場からすれば、その彼の想いに応えることは屈辱だと感じるかもしれません。
あるいは、再び彼に支配されるだけだと感じるかもしれません。
確かにその通りです。
彼の思うがままに行動すれば、やがては支配されることになるでしょう。
なぜ、そのような関係になってしまうのでしょうか?
それは、二人の間に「愛」が存在しないからです。