ブラック・ジャックという漫画があります。私はほとんど見たことはないのですが、免許もないような医者が、法外な料金を請求する代わりに、難しい手術を成功させるというような話だったと思います。
患者が貧しかろうが、金持ちだろうが、ブラック・ジャックはお構い無しに高額の料金を請求します。貧しい人はそれでも、何とか手術を受けようと、必死になってお金を用意して、ブラック・ジャックに頼みます。
ブラック・ジャックが望んでいたのは、本当はそんな高額のお金ではなく、依頼者の、生きることに対する真剣な気持ちを引き出すことだったのではないかと思います。そして、手術を成功させたのも、実は、そんなふうに引き出された、患者自身の「生きよう」とする必死の思いだったのではないでしょうか。
もちろん、これが実話だというわけではないと思いますが、原作者の手塚治虫さんの伝えたかったことは、そういうことだったのではないかと思いました。
占いも同じだと思います。悩みを解決するのは占い師でも、占いそのものでもなく、あくまで相談者自身です。無料や低料金だと、ついそのことを忘れがちで、占い(師)に依存してしまうことも良くあることです。ある程度の金額のお金を支払うことで、相談者にとってもそれなりの覚悟ができ、自分の問題に真剣に向き合うようになり、結果的に問題の早期解決につながるのだと思います。
無一文の貧しい人にも占いをしてあげたいと思う気持ちはすばらしいことですが、それが占い師の自己満足にしかならず、人を救うどころか、ますます迷い道に誘い込んでしまう危険もあるのではないかと、最近特に思っています。
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タロットカードは「ペンタクルスの5」です。貧しさは病です。生きようとする気力が、その病を克服する力となるでしょう。
先ほどはふと思い立って「ブラック・ジャック」のお話をしたのですが、投稿した直後にテレビをつけたらアニメのブラックジャックがやっててびっくりしました。シンクロニシティですね。
投稿したあとになって気になったので、少し調べてみたところ、なんだか、アポロと名乗るのをやめて、ブラック・ジャックにでも改名しちゃおうかなぁなんて思ってしまいました。最近の私は、だんだんブラック・ジャックっぽくなりつつあるような気がするので。
ちなみに、以前の手塚作品には、「アポロの詩」というのがあるらしく、その作風はブラック・ジャックの予兆とも言われているそうです。私のサイトやブログにも「アポロの詩」という項目はサイト開設当初からあるのですが、もちろん、手塚作品を意識していたわけではなくて、単なる偶然の一致です。
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タロットカードは「ペンタクルスのナイト」にしておきます。黒い馬に乗ったナイトは、何となく、ブラックなジャックでしょ?って、トランプのジャックとは関係ないみたいですが・・・。