こんにちは、ＹＭさん。タロット占い師のアポロです。
ご依頼いただいた件について、占ってみましょう。
- ［質問内容］
- 三年ほど付き合っている彼の本心と、今後の関係について占っていただきたいです。
（彼…ＫＴさん。詳細は省略。）
彼、ＫＴさんの本心と、今後の関係についてですね。
ケルト十字法で十枚のカードをめくります。
カードの示すままをお伝えしましょう。
一枚目は現状を示します。
「剣の４」が出ています。
灰色の冷たい部屋の中に横たわる人物がいます。両手を胸の前で合わせています。ベッドの側面に一本の剣。壁に三本の剣が掛けられています。部屋の窓はステンドグラス。
その冷たい部屋のように、二人の関係も冷めてきています。争いもなければ、進展もない。付き合っているのかどうかすら、はっきりしないような状態なのかもしれません。四本の剣は一ヶ月の「四週間」を示し、そのうちの一本がベッドの側面に置かれていることから、一ヶ月に一度会えるかどうかというような関係を意味しているとも考えられます。
二枚目は障害を示します。
「棒の５」が出ています。
五人の人物が集まっています。それぞれ手にした棒を振り上げ、戦っているようにも見えます。
争いや対立を意味するカード。二人の間に争いは絶えません。和解しても、すぐに争いの元を見つけ出し、何度も何度もケンカを繰り返してしまいます。まるで、二人は愛するために付き合っているのではなく、戦うための相手が欲しくて付き合っているかのようにさえ見えます。
三枚目は目に見えるもの。ＫＴさんの態度などを示します。
「ペンタクルスのキング」が出ています。
緑と黒の衣服をまとったキングが椅子に座っています。衣服の内側には鎧を身につけています。ペンタクルスをひざの上に置き、片手に笏を持っています。周囲には緑の植物が伸びています。
見栄っ張りなので、外見にはかなり気を使っているようです。一見派手で豪華な風貌は、彼のリッチな生活を思わせます。しかし、内側に隠れた鎧が示すように、実は勤勉で、金銭感覚もしっかりしているようです。まじめで、頼りがいのある人物。それは、彼が演じようとしているものなのか、それとも、実際にＹＭさんの目に映る彼の姿なのでしょうか。
彼は、その見栄っ張りな性格と自尊心をくじかれることを恐れています。防衛本能が強いせいか、なかなかその鎧の内側にまで他人に見せようとはしないでしょう。ＹＭさんは、そんな彼の鎧の内側に手を触れたいのに、それを許さぬ彼の態度にイライラしてしまうのかもしれません。
四枚目は自分では見えていないもの。ＹＭさんがＫＴさんに対してとっている態度などを示します。
「剣の２」が出ています。
目隠しをした人物が椅子に座り、二本の剣を持った両腕を胸の前で交差しています。背後には穏やかな海の水面が見え、夜空には三日月が浮かんでいます。
二本の剣は、二つの対立するものを暗示し、一本はＹＭさん自身、もう一本はＫＴさんを示しているのでしょう。その剣を持った両腕を胸の前で交差しているということは、「和解」を意味します。ＹＭさんはケンカをしても、そのあとで毎回よりを戻そうとします。それはいつもＹＭさんの役目で、彼のほうから和解を求めることはないのかもしれません。
背後の海面は穏やかですが、時には荒れて大きな波となって彼に襲い掛かることもあるでしょう。そのような感情の波は、目隠しをした表情が示すように、彼には理解しがたいものなのです。
五枚目は過去を示します。
「ⅩⅩⅠ 世界」が出ています。
緑の環の中で踊る女性がいます。その周囲には四体の獣。
その女性はＹＭさんです。まるで、周囲の男性に自分の魅力を見せつけ、誘惑しているかにも見えます。しかし、自分の周りは緑の環で囲み、しっかりと身を守っています。ＫＴさんが鎧で身を守っているのと同じように、ＹＭさんもまた自分の内側にはなかなか人を寄せ付けようとしないのです。たとえ相手がＫＴさんでも、ＹＭさんの態度は変わりません。
その点では、二人は似た者同士とも言えます。見栄っ張りなのに、実は臆病で、自分の世界の内側には誰も寄せ付けようとはしません。二人は、お互いに自分に似た部分を持つ相手にひかれ合うのかもしれませんが、同時に、自分の中の嫌な部分を相手の中にも見い出し、憎しみが生まれ、争いごとを引き起こしてしまうのかもしれません。
六枚目は未来を示します。
「棒の７」が出ています。
丘の上に立つ人物がいます。下から六本の棒が突き出され、その人物を追い詰めています。
二人の間に争いは絶えず、いずれは後戻りできないような状態にまで追い込まれるでしょう。追い込まれるのがＫＴさんなのか、それともＹＭさんなのかはわかりませんが、二人の関係そのものが危機的状態に陥ると考えて間違いないでしょう。
七枚目はＹＭさんの立場を示します
「Ⅲ 女帝」が出ています。
ゆったりとした衣服を身にまとった女帝が椅子に座っています。周りには穀物が実り、緑が生い茂っています。十二の星の王冠をかぶり、片手に笏を持っています。
「ペンタクルスのキング」に示されたＫＴさんの姿とよく似ています。しかし、キングが鎧を身につけていたのに対し、女帝はほとんど無防備です。来るものを拒まず、すべてを受け入れる母親のような存在。おそらく、彼はそのような女性を求めているのでしょう。また、そのような女性の前では、彼も鎧を脱ぎ捨て、裸の自分をさらけ出せるのです。
今まで（過去）のＹＭさんは、「ⅩⅩⅠ 世界」に示されたように、自分の内側の世界にはＫＴさんですら引き込むことはありませんでした。それは、今もまだ変わっていないかもしれないし、これから先も変わらないかもしれません。しかし、もしＹＭさんが、そんな自分を変えていこうと努力をするのなら、同時に彼もまた、変わってゆくかもしれません。
ＹＭさんは、最初のメールでこんなことを書いていましたね。
何度か一週間くらい連絡のとれないことがあり、理由は忙しさとか携帯が止まったというもので、心配するからと毎回伝えても改善されません。
「改善」などというものを相手に求めても何の改善にもならないのです。今のＹＭさんにできること、そして、今すべきことは、「まず自分が変わること」です。ＫＴさんがどんな態度を取ろうとも、そのすべてを受け入れることができる女性へと成長するのです。
八枚目は周囲の状況を示します。彼の今後の対応と考えてもいいでしょう。
「ⅩⅣ 節制」が出ています。
大きな翼を広げた天使が両手に持ったカップの中の液体を移しかえています。足元には泉があり、片足を浸しています。背後の道の向こうには、山の上に輝く光が見えます。
四枚目に示された「剣の２」とイメージが重なるカードです。二つの剣は二つのカップとして描かれ、海は泉、三日月は輝く光に置き換えられています。「剣の２」が和解を意味するカードであったように、この「ⅩⅣ 節制」も和解を意味しているようにも見えます。
天使が一方のカップから、もう一方のカップへと中の液体を移しかえているのは、一方がもう一方を「受け入れる」という意味の暗示となるでしょう。ＹＭさんが、女帝という器になって彼を受け入れるのなら、彼もまた、同じ器となってＹＭさんを受け入れるでしょう。
九枚目は願望、そして、恐れ。
「剣の８」が出ています。
目隠しをされ、体を縛られた人物が泥の上に立っています。周りには八本の剣が立てられています。後ろのほうには城が見えます。
その人物は、四枚目の「剣の２」に描かれていた女性、つまり、ＹＭさんです。いまだ目隠しをされたままですが、体を縛られ、両腕の自由を奪われているので、剣を握ることもできません。和解は失敗し、争い事が起きるたびに周囲に立てられる剣が増えてゆきます。やがて、あなたはその剣で処刑されるのです。泥は高波となって襲ってくることはありませんが、地面の底へとあなたを引きずり込むでしょう。
本当は自分でも変わらなければならないということはわかっていても、実際にはなかなか行動することができません。何もできずにためらっているうちに、もはや和解のチャンスも失い、泥沼の中にはまってゆくのです。
それは、ＹＭさんの恐れていることでもあり、また、「変わりたい」という願望でもあります。手遅れになることを恐れる気持ちがあるのなら、まだ希望は残されています。泥沼にはまって抜け出せなくなる前に、剣を捨て、「器（カップ）」となるのです。
十枚目は最終結果。
「棒のキング」が出ています。
棒を持ったキングが椅子に座っています。背もたれには獅子とトカゲのシルエットが描かれています。マントにもトカゲが描かれています。そして、足元にも一匹のトカゲがいます。
ここに描かれているのはキングなのでＫＴさんを示しているようにも思われるかもしれませんが、ここでは特定の人物を示しているというわけではなさそうです。
未来のカードに「棒の７」が出ていましたね。二人の追い詰められた関係を表していたわけですが、その試練を乗り越えることで「棒のキング」となるのです。背もたれに描かれた獅子は強さを表し、トカゲは再生を暗示します。トカゲというのは、追い詰められると自分のしっぽを切って逃げますよね。そして、しっぽはまた生えてくるのです。生まれ変わって新しい人生が始まるのです。
今の苦しい状況を乗り切れば、やがて「棒のキング」の未来を迎えることができるでしょう。二人が出会った本当の意味は、その先にあるはずです。二人は、争うために出会ったわけではないのですから。
以上で十枚すべてのカードを読み終わりました。
カードを一枚一枚よくごらんになりながら、ご自分でもよく考えてみてください。そして、そこで感じたものが本当の占い結果となります。
ＫＴさんとの未来にあるものを、見つけ出すことができるでしょうか。
先日はＹＭさんの誕生日だったそうですが、「おめでとう」などと言ったか言わないかなどということで争っても何にもなりません。誕生日は自分が変わるための良い切っ掛けです。よく反省して、今日からは新しい自分を生きるつもりで前向きに行動しましょう。
では、また。