「海の色は空の色が反射した色だよ」と幼い頃父に聞いた あの大きな海と空を眺めた時、父の言葉を思い出す 父の優しかった眼差しと共に 幼い頃に父と歩いた白い砂浜 流れ着いた異国の小瓶 砂に浮かぶ貝の欠片 波の飛沫 目が眩む程の太陽の輝き 鼓動する波音 静かな月の光 全てを飲み込む暗黒の海 海へ還っていった父 海底に眠る父にも映し出した空の色が見えるのだろうか 父の言葉が忘れられない ワスレタクナイ