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半透明なジェリー状のモンスターが若い冒険者達の周りを囲んでいた。
「リョウ!来るぞ!!」
「分かっているさっ」
リョウと呼ばれた若者は銀色の髪をなびかせながら腰に付いたロングソードを構える。
リョウと背中を合わせるように夏の空のように青い髪の若者がロングソードを片手に佇んでいる。
その瞬間、モンスターが大地から跳ね上がり若者達に襲いかかった。
夢の中の幻想的現実
DreamFantasy
20XX年
東京
「おいっ、聞いているのか?リョウ!・・・リョウ!?」
「あっ、悪い。で?そのゲームが何だって?」
「・・・全然聞いていなかったな」
あきれた様な声が4インチほどの小さなモニタから聞こえる。
その言葉にリョウと呼ばれた見た目十代後半の若者は苦笑いをしながらツヤのある黒い髪を掻き上げた。
髪と同じ宝石の様な黒い瞳を隠す程伸びた前髪は黒い光を発しながらサラサラと落ちる。
「バーチャルRPGだよ」
モニタの中の喋る声が楽しそうに話す。
リョウはそのモニタをじっとのぞき込んだ。
小さなモニタには、光に当たると透けるような茶色の髪をしたリョウと同じ年頃の若者が映っている。
「前にバーチャルRPGの時代は終わった、なんて言っていなかったか?カズイ」
カズイと呼ばれたモニタの中にいる若者は嬉しそうに髪と同じ茶色の瞳で微笑んだ。
「今までのとは大違いだよ。このDreamFantasyは。オーディオCDみたいに回したまま寝れば夢の中でRPGが楽しめるってやつさ。
同じ時間帯にゲームをすれば夢の中で逢って旅をすることも出来る」
カズイは一枚のCD-ROMを手に取り、モニタへ映した。
真っ白いCD-ROMには小さく「DreamFantasy」とだけ書かれている。
「お前の家に送ったから届いたら直ぐに始めろよ。一緒にやってみようぜ」
カズイは嬉しそうにニッコリと微笑んだ。
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