テキスト ボックス: その4

Mydent times

発行日2000-9-20

1巻 第5

(株)マイ・デント

テキスト ボックス: マイクロテクニック   
テキスト ボックス:       精度の高い技工物を求めて    
 近年技工技術の高度化にともない、精度・正確さといった事が今まで以上に要求され、その傾向は今後さらに強くなっています。その要求を満たす為の技術は“マイクロテクニック”と呼ばれ、そのためには“双眼実体顕微鏡”が使われています。
 ところでマイクロテクニックとは、顕微鏡による拡大観察下(約3〜80倍拡大)に於いてミクロ世界の現象を観察しながら理論と実際を科学的に結び付けて、精密・正確・確実に技工操作を行うことを言います。
 また、双眼実体顕微鏡とは、ステレオ顕微鏡(STEREO MICROSCOPE)ともよばれ、構造により、ズーム対物レンズ式・ターレット変倍式・固定倍率式に大別されています。用途によって手術用・工業用等が一般によく知られていますが、それらと同等の技術が応用された歯科技工用も製作されています。
 さてマイ・デントでは3倍程度の双眼ルーペの頃よりマイクロテクニックを応用して来ましたが、時代の流れと共に高倍率の必要性を実感し、現在7台の双眼実体顕微鏡を備えております。その内訳は以下に示すとおりです。
l	ズーム式(7〜45倍)   2台
l	変倍式(10・20倍) 3台
l	固定式(10倍)     2台
 これら3種7台の顕微鏡は、それぞれの特徴を考慮した最適な作業工程で使用していますが、今回はその中から最も高性能(高倍率)であるズーム式顕微鏡の使用方法と、特徴、及び実際に使っている感想を書かせていただきます。
ズーム式の場合は、最初に低い倍率で技工対象物をスキャニングして、そのまま目を離す事なく継続して拡大しながら対象物の細部を観察し、技工操作を行っていきます。しかし高倍率になると観察には有利ですが、焦点深度が下がり視野が狭くなるなど、技工にとっては不利な条件が出てきます。また、技工用具の大きさ、特にハンドエンジンで使用するポイント等のサイズを考慮すると、必ずしも高倍率が有効であるとはいえません。個人個人の視力さらには技術力に

 毎日の生活の中で、自分のお得意とする分野の仕事に夢中で取り組んでいるときはよいのですが、ふと政治のこと、経済のこと、歯科業界のこと、又マイ・デントに於けるいろんな問題点などを考えてしまうとつい「不安」が増してきます。この「不安」というのは自分ばかりでないとは思いますが、今までに経験したことのない大きなものになっていることは確かなようです。このような状態から早く逃れようといろんな策を考えるのですが、凡夫の考えることなど大したことが出来るはずもなくなかなか実行には移せない

ものです。せめてこのような時代だからこそ“腹を据えて″自分が正しいと信ずる道を歩んでいきたいものです。

 歯科技工業界も価格競争の激化の波が吹き荒れて、日本歯科技工士会の唱える、いわゆる「7対3」などはどこかへ吹き飛んでしまっているのが現実です。硬質レジン冠などはとうとう技工料3,000円という技工所が出てきました。人間の口の中に入る補綴物は「安ければ良し」だけではないと思います。おなじ硬質レジン冠でも、適合状態(目視、マイクロスコープ)の違い、金属の鋳造状態の良否、硬質レジンの物性状況、色調、形態など一つとして同じ出来ではなく、おろそかに出来ないと思います。医療を標榜するのであれば、価格も一つの

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テキスト ボックス:  翌日も、大型のサロンバスに乗り、(乗員13人)午前中に一軒、午後に一軒見学させてもらった。午前中に見学させてもらったラボのオーナーは、日本からの訪問者を待ち望んでいたらしく、我々のことを机の上から写真を撮ったり自分が説明しているところを社員に撮らせ、「地元の新聞に載せるんだ!」と終始ハイテンションだった。昼食に、アップルワインを飲み、午後もう一軒見学した。ここのラボは、ドイツでも設備の面で有名で、いわゆる「技工所」と言うような野暮ったい感じは全然しなかった。レーザー溶接などは当たり前で、見たこともないような機械がたくさんあった。歯科医院や患者さん向けのパンフレット、ポスター、サンプルなど、どれもこれも充実しており勉強になることだらけだった。帰りのバスの中でみんなショックを受けたような顔をしており、今回のドイツラボ見学の正直な感想が出ていたように思えた。バスはそのままホテルには戻らずに最後の宿泊地ウィースバーデンに向かって走った。一泊して明日の夜には日本に帰るので、ドイツでの最後の夜になる。今夜は一週間ぶりに日本食が食べられると言うので、みんな楽しみにしていた。

                               つづく                 
テキスト ボックス: ありがとうございます

条件とはなりますが、それが全てではないと思います。 厳しい歯科医療の状況下、大変ではありますが自分たちが歯科技工士として納得のいく仕事を目指していきたいと思います。又このような歯科技工業界の価格競争の激しい中、また歯科医院経営も大変な中、私どもマイ・デントにお仕事を出して下さる先生方に心より感謝申し上げますと共に、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございます。                                          マイ・デント 小田切和雄

テキスト ボックス: よっても異なりますが、現状では[実働操作倍率10~20倍] [実働観察倍率20~40倍]といった所が最適なように思います。ただし、要所は必ず20倍以上の倍率で最終チェックしているので、想像以上に細部まで観察可能になり、その結果、歓喜と落胆を交互に味わいながら毎日技工に取り組んでいます。
 最後になりましたが、今後一層使い易い顕微鏡が開発される事、並びに、マイクロテクニック専用技工器具が開発される事を切望すると共に、決して肉眼の世界に甘んじる事なく、いわゆるミクロの世界の中で自らも日々研鑚を続けて行きたいと思います。            翁充伸