2ch赤外線受信機(IR2RX01)

ハードウェアPWN制御モータ&マグネットアクチュエータプロポーショナル制御を実現しました。


この受信機を搭載した「ライトメア17」の詳細はこちらです。


回路図

3Vから動作可能な赤外線受光素子を使用して、リポ1セル動作可能な2ch赤外線受信機を設計しました。
PIC12F683のPWM機能により、モータの回転制御を行います。マグネットアクチュエータは、ポートを2つ一組で使用し、電流値を稼ぎ、外付け部品無しで駆動します。

受光素子のフィルタは最初はなしで、試しましたが、ノイズの嵐で誤動作するので、メーカ推奨の抵抗とコンデンサを入れてあります。マグネットアクチュエータのコイルは100Ω程度のものが使用可能です。

基板パターン

PWM制御の実験受信機の回路をもとに、ジャンパ線を使わなくてすむように、パターンを設計し直しました。今回初めて裏面も使用し、パターンの簡略化を行っています。

完成したパターンはプリンタで印刷し、基板にのりで貼り付けます。両面接続用の穴あけをし、パターンに沿ってカッターで軽く切れ目を入れてから、水に浸けて紙を剥がします。

カッターの切れ目を目安にリュータでパターンを切り込みます。仕上がった基板はたわしでこすりながら良く洗い、フラックスを塗り、さび止めをします。

1セル用赤外線2ch受信機pcbeパターンはこちらです。 裏面用パターン(印刷時は反転します)

ファームウエア

2ch赤外線受信機のファームウエアはこちらです。(26k0526rx2chtm.c)


マグネットアクチュエータプロポーショナル制御

最初のバージョンではマグネットアクチュエータは左右の全開ON,OFFのみで舵を切っていました。これでもなんとか操縦できますが、巻き込んで墜落することも多く、また、さすがに細かい制御が出来ないために旋回も大回りになっていました。

これを解決したのが、マグネットアクチュエータプロポーショナル制御です。モータは12F683のハードウェアPWM制御を利用していますが、PWM制御チャンネルは1chしかないので、コイルの制御はソフトウェアPWMにより実現しています。

timer0()割り込み(INT_RTCC)を使用し、16ms毎に割り込みをかけます。エルロンパルスを左右9ステップに分解し、舵角により、ON,OFFを行い、PWM周期16×9=144ms(6.0Hz)にて、制御します。モータを回転させるにはこの周波数では不足ですが、アクチュエータコイルの制御には十分な周波数です。

受信機ファームウエアにおいて、割り込みを使用する際に注意する点は、各チャンネルのパルス幅を取得している最中に割り込みがかかるとパルス幅が実際よりも短くカウントされてしまうことです。これを回避するために、1chエルロンと3chスロットルのパルス幅を取得している間は割り込みを禁止しています。禁止している間はのコイルに流れる電流は直前のON,OFFのままになりますが、特に問題はないようです。


完成!

両面の接続には切断した部品の足を使います。差し込んだだけでは抜けてしまうので、両端をペンチでつぶしてかしめると抜けなくなるので、半田付けします。

チップFET,チップコンデンサの順番に取り付け、最後に8PinDIPソケットを半田付けします。PICを直づけすれば一番良いのですが、プログラムがまだまだ完成していないので、ソケットが必要です。

基板完成後に、電源コネクタ、モータ用コネクタ、赤外線受光素子を取り付けます。受光素子は配線により、離しましたが、ぽきぽきと折れるので、直づけとしてあります。

マグネットアクチュエータ用コイルの配線はDIPソケットを分解して、ソケット代わりにしています。コイル側は0.14mmのUEW線材で配線ししました。

モータの回転は問題なく、まずまずスムーズに回ります。
マグネットアクチュエータのプロポーショナル制御もうまくでき、小さな舵がぴくぴくと動作する様子は眺めていて楽しい物です。

基板としてはこのパターンでほぼ完成です。

完成した2ch赤外線受信 裏面

今後の課題

2ch赤外線送信機の上下のパルス幅が同じでないために、受信機側のファームウエアで調整してフタバ互換としていますが、エンドポイントの調整が必要です。この部分を近日中に見直す予定です。