中学生の嘉秋の作文を、忘れる事はできません。僕の家と言う題でした。父親のこと祖母のこと母のこと妹のこと本当によく観察していたものです。やさしさと素直さに満ち溢れた感じがいたしました。最後に僕はこの家に生まれてよかったと結んでありました。食べるものも、着るものも、人並みにしてあげられなくて、子供たちも不満におもっていることとおもっていましたのに。愛情があれば、大丈夫と、確信がもてました。スクールバスの中では、問題がおきているみたいで、いじめにあっている子供の親は、大変な悩みをもっているようでした。しかへしが怖いので親や担任には黙っていて、バスのなかで事がくりかえされていました。さりげなく私につげたので、すぐに学校に連絡をとりました。バスの係の、先生が行き帰りのバスに乗り込むことになって、問題は解決ずみでしたが、我が子にはねかえってきたのでした。希望の高校に来たら、電車のなかでお礼はするからと脅されて、その高校は受けずじまいでした。それからは学校での事は余り話さず、考え直さねばとおもいました。今もって続いている問題です。伊那北高校に入ることができ、学友にも恵まれて、成績も上がり家のことも、手伝ってくれました。2年に進級すると、大学へ行きたいと言うのです。父親は断固反対をしました。密かに願っていた事なので、我慢して入るべく勉強をするようにしなさいと、言って励ましておりました。それからが、大変な日々でした。