炭焼きをしていた頃ー2
我家では、私が小さかった頃から炭焼きや、きこりをしていましたので、日曜日ともなるとお手伝いで山に借り出されました。また、農家でもあったので野良仕事にも良く出ました。
 今思い出しても、楽しい思い出ばかりです。この炭焼きの思い出は、あの炭の香りと、集材した木の香りです。いつも父と母の苦労を見て育ちましたから、感謝の念は強くなる一方でした。
 私を含め、サラリーマンの悲しさは子供や妻に、働いているそのままを、見てもらえない事ではないでしょうか。くたくたになって帰ってきて、酒を飲みぐったりとして子供の話も聞かず眠ってしまい、たまの日曜日もごろごろしてさえない父であり、家は妻中心に固まっており、楽しいはずの我家でどこかお客さんのようであり、面白くないので外で酒でも喰らってくれば、子供達の目にはなんてぐうたらな父だ。お母さんばかりに苦労をかけさせてとなる。ほんとのところ、長期出向、単身赴任ともなると、父の影はまったく薄くなってしまいます。多情多感な子供の成長期、母だけでは子供のコントロールが難しくなり、家庭がおかしくなることも多いと聞きます。貧乏でしたが、本とうの家庭で育ったような気がします。20さいころの写真です。