佐 渡 紀 行

07/7 佐渡島の北の果て 佐渡 紀行(7)

三年連続の佐渡の旅です。
今年の旅のキャツチフレーズは、佐渡の北端、「秘境外海府海岸」を行くです。
目的地周辺へは、「佐渡金山」で有名な相川町より、青く青く澄んだ日本海を見ながらの快適ドライブとなります。
ただ、一部区間に、大型観光バスなどが通れない狭い個所があり、もっぱら少人数向けの旅行地と云えましょうか。
その為か、外海府海岸「大野亀」までの2時間ほどの間、日曜日と云いますのに、すれ違った車はわずか数台。
まさに、外海府海岸を“独り占め”、いや、“家族占め”のドライブでありました。
おヒマで、ドライブ好きな方には、超!オススメスポット・・・かと存じます。
「秘境外海府海岸」の感想は・・・“海の青さ”に感動!!!
(冬の厳しい雪の吹きつける外海府海岸も体験せず、感動!感動!と叫ぶのも、甘い?かとも思いますが・・)

大野亀(亀形の大岩塊)
海の青さと透明度にはビックリ!


昼食で頂いた イカソウメン定食
‘焼き魚’‘にしめ’もついて1.600円也
特に、カラッと焼かれた‘焼き魚’は一級品
食事処「みなと」(外海府 高千)



ゴツゴツとした大きな岩が続く外海府海岸をスケッチ


外海府海岸沿いの集落
日本海からの強風が吹き荒れる真冬はどうなんだろう。。



06/7  『男はつらいよ 』の大衆食堂  佐渡 紀行(6)

佐渡小木港に『男はつらいよ 』のロケに使われた食堂があると云うのです。 それは、ぜひとも見学したい! 船着き場周辺を車で探索開始。。

あるお店の前を通り過ぎようとしました所、私たちの車に向かって、桂三枝さんよろしく、「いらっしゃ〜い」との呼び込みに遭遇。。
おじさんの指し示された看板を見ますと、まさに、探していた寅さんのお店のYさんでした。(右下写真)

一階は土産物を扱い、二階の大衆食堂がロケに使われたそうです。狭い階段を上がると、畳敷きの大広間が二部屋、窓越には港が。。。
お客さんは、連絡船待ちの方がほとんどのようで、あるものは、イカ刺しをつまみに小宴会。また、あるものは、畳に足をのばしての一休み。。。「日帰り温泉施設」の休憩所に似たアットホームな食堂です。

肝心の寅さんのロケなのですが、この部屋で行われた痕跡(こんせき)らしきものは、どこにも見受けられません。 唯一、柱に貼られた一枚の色あせた映画ポスターが、ここで、ロケがあったのかな?と想像出来うるものでした。
(左上写真・・そこには、寅さん、さくら、都はるみさんが。 )

昼食を兼ね、一休みさせて頂いて、山田洋次監督が、この食堂をロケ先に選んだ理由が、ちょつと分かったような気がしました。

ここは、連絡船が通う港町なら、どこにもありそうな大衆食堂。そこに集う(つどう)客も、ごく、ごく普通の、寅さん流に言えば「労働者諸君?」。。。
葛飾柴又の「だんご屋さん」って感じなのです。
納得!

06/7 姫津の『イカの塩辛』  佐渡 紀行(5)

『イカの塩辛』を求め、今年も姫津港を訪ねました。
姫津は、相川より海岸沿いを、車で10分ほど北上した所にあるイカ漁の町です。

お目当てのイカの塩辛は、漁港のはずれの姫津漁協直売所にあります。
ここでは、「イカの塩辛つくりの体験」もさせてくれるそうでが、加工はまたの機会にと、即 イカの塩辛6ヶ購入。 6ケの意味は何もありません。ただ6ヶぐらいが賞味期限内に食べられるかなと思い・・・。

この姫津の『イカの塩辛』は、町のスーパーで売られているものとは、ニオイや食感が違うのです。
塩辛独特のニオイやヌメリがなく、コリコリとした感触で、全く別の食べ物のようなのです。
奥熊野の名産の「ゆず酢」を少々かけて頂きますと、「これが、イカの塩辛か?」と思ってしまうほどのショックを感じます。

姫津の塩辛について、HPで検索していましたら、イカを塩辛に加工する前に、2〜3時間天日干しすると記されていました。
どうも、このあたりが、シャキシャキ感の秘密かもしれません。(勝手な想像ですが・・・)

姫津漁協直売所のすぐお隣に、 姫津「大橋」と云う大きなアーチ橋があります。
自然保護の協力金200円を払い、橋を上って行きますと、 右手にはイカ釣り船が停泊した姫津港。 左手には、荒海の日本海が。
この日本海の彼方に“拉致”のお国があると思うと、何とも複雑な思いでした。。。


06/7 「キジハタの煮付け」 佐渡 紀行(4)

佐渡 小木の町に「魚屋で魚が食べられる!」と云うキャツチフレーズのお店があります。その名は『魚晴』。
「魚屋さんで、ソースかつ丼が食べられる!」でしたら、「オッ、オッ・・・」とビックリですが、「魚屋で魚が食べられる!」ですから、まあ、あたりまえの事かも。。。
でも、どんなお店なのか、ちょつと面白そうなので、入って見ることにいたしました。

一階は、ごくごく普通の魚屋さん。ただ、違うのは、店頭に並んでいる魚介類の中から、お客さんのお好みのものを調理してもらえ、二階の食堂で食べられる所です。
早速、私も、ケースに並べられた魚の中から、「おかみさん」おすすめの「キジハタ」を選び、煮付けにして頂きました。 私の奥さんは、佐渡でどうしても食べたかったと云う「あわびの旨煮丼 」を注文。
2階の和室の食堂で、しばらく待っていますと、注文しまた出目金のような目をした「キジハタ」が、一匹まるまる皿にのり、テーブルに。切り身になった魚しか食べたことのない信州人の私にとては、「すごい贅沢で、幸せな気分」。。。でした。

食後、「おかみさん」に、「キジハタ」の煮付けが、とても美味しかったので、HPに掲載させて頂いて宜しいですかと、お伺いした所、快いOKのご返事。 逆に、「おかみさん」より、「骨だけになった魚の姿をHPに載せられたら如何ですか?」とユニークな提案も。。。
ただ者ではない「おかみさん」の提案により、骨だけの「キジハタの煮付け」を掲載させて頂きました。(左上)。

「キジハタの煮付け」・ごはん(味噌汁・お新香付) 「あわびの旨煮丼 」¥2.100


05/8 宿根木の古い町並み 佐渡 紀行(3)

佐渡島の旅のガイドブックをペラペラとめくっていましたら、『宿根木の古い町並みを歩き、歴史と伝統に浸る・・・』と云う見出しと、『古い家々が、海岸沿いに建ち並ぶ写真』が、目に止まりました。
「そうだ!!宿根木に行こう・・」そして、「古い歴史ある町並みを見てこよう・・」

重要伝統的建造物群保存地区・宿根木は、小木の港より車で10分ほどの所にあり、かつて、大阪への回船業と造船業で栄え、今でも、往時の繁栄を偲ばせる建物を、見学する事が出来ます。

ここでは、地元の
佐渡・小木中学校の生徒の皆さんが
「宿根木観光ボランティアガイド」をされており、(学校の夏休み中の7月24日〜8月21日の土曜日と日曜日に実施)、私たちも案内をお願いしました。

生徒さんには、熱心に、また親切に、宿根木の歴史などを説明して頂いたのですが、生徒さんの言葉の端々から、
自分の生まれ育った所が『大好きだヨーー』 と云う気持ちが伝わって来て、何だか、私たちまで 嬉しくなりました。



宿根木の集落 屋根の重なりが印象的

三角の家。面白い形の家です。
でも、何だか住みにくそうですね



案内板には、「中学生が無料で案内します。」
「古い町並みを案内します。」


中学生の観光ボランティア

05/8  佐渡 安寿地蔵堂での『もらい風呂』 佐渡 紀行(2)
「センチメンタル ジャーニー」

それは、三十年前の独身時代の事です。
佐渡の尖閣湾に近い「達者」と云う、とても珍しい名前の集落に、友人と一泊したおり、一度入ったら忘れられない『究極のもらい風呂』に遭遇・・?致しました。

そのお風呂と云うのは、古い地蔵堂の中にあり、映画「阿弥陀堂だより」の北林谷栄さんのような、おばあさんが、風呂番をされいました。
お堂の正面には、賽銭箱があり、そこへ、入浴の謝礼(気持ち)を入れ、『もらい風呂』させて頂くのです。

風呂の造りは、五右衛門風呂 (鉄の釜に火を焚き、底にスノコを敷いて入る) 。薄暗い裸電球のもと、どこかで、お地蔵様が見ているような気がし、有り難いような、恐ろしいような、複雑な気分で、お湯を頂戴致しました。(合掌・・)

昭和40年代の高度経済成長期には、まだ、このような、お風呂の形態があったのですね。。 。 

 綾小路きみ麻呂さんではありませんが、あれから、三十年、「達者」集落のあの『お風呂』はどうなっているのでしょうか?

佐渡の旅の途中、奥さんと、あの懐かしい「達者」集落を訪ねますと、「おっ、おったのです!」地蔵堂も、 お風呂も。。。
しかも、そのお風呂では、おばあさんが(北林谷栄さんの妹さんのような方)、薪をくべ、湯を沸かしているではありませんか。三十年前と同じように・・、時が止まってしまったかのようです。

「こんにちは〜」、「昔、このお風呂に、ご厄介になった事があるのですがぁ〜」 、すると、おばあさんは、ニコニコしながら、「お湯が沸いているから、お風呂に入っていきなさい〜」。
朝早いと云うこともあり、今回はご遠慮し、お風呂場だけ見せて頂くことにしました。
「あの風呂、どうなってんだろ〜か〜・・・」、かって、五右衛門風呂だつたお風呂は、清潔なホーロー風呂になっておりました。
ただ、、入浴の謝礼を入れる賽銭箱は、当時のまま。何んだかホットしました。このお風呂に、入浴券自動販売機は似合いませんものね。。。

こんな雰囲気な風呂、そうはありません。「達者」集落の人たちの温かさが感じられる『究極のもらい風呂』でした。。。
また、何時の日か、佐渡島に訪れたおりには、この地蔵堂の湯に、ゆっくり入れて頂きたいなあ〜 と思いながら・・「達者」の集落を後にしました。 (何だか「センチメンタル ジャーニー」みたい?)
左上の写真の、煙突が見える所がお風呂です。おばあさんが、焚き口に薪を入れているのが見えます。右奥には、地蔵が祀られ、お賽銭箱もあります。
『もらい風呂』の地蔵堂は、正式には「安寿地蔵堂」と呼ばれ、お堂の隣には、安寿と厨子王で知られる「目洗い地蔵」があります。とても歴史ある 地蔵堂だつたのです。今回訪れるまで知りませんでした。ご免なさい。



05/8   『イカソーメン』でなく、『七右衛門』のおソバ』 佐渡 紀行(1)

大型旅客カーフェリー「こがね丸」が、佐渡は小木港に無事接岸。
「カーレース」のスタートダッシュよろしく、係員の旗の合図とともに、車は小木の町へ。。。
私にとって、久しぶりの佐渡です。
「三十数年ぶりだなあ〜」。「佐渡の海も山も木も、昔のままだぁー」 。
感傷にふけるのは、後にしまして、まずは腹ごしらえに、小木の町の『七右衛門』ソバ店へ向かいました。

「佐渡まで来て、どうしてソバなの??」「佐渡はやっぱり、イカソーメンでしょ・・・」 と、ご非難を受けそうですが、旅のガイドブックに載っていた、創業200年の小木港の老舗ソバ店『七右衛門』のキャッチフレーズに惹かれたのです。
何しろ、200年前と云えば、江戸時代ですよ。。。
『ソバ切り』の技術が、信州 塩尻 本山の宿より、全国に広がったのも、その頃でしょうから、『七右衛門』のおソバのスタイルは、原型に近いと思うのです。(何だか、ソバ評論家みたい)
一度は、食してみたいのです。
古い造りのお店に入り、いよいよ、うわさの 『七右衛門』おソバを頂くことになりました。
ソバは、せいろではなく、小ぶりの丼で。
ソバに、冷たい汁(つゆ)をかけ、「ぶっかけソバ」として頂きます。
細めのソバで、のど越しがとても良い感じ。。。
ソバは丼で出される為、注文は、一枚、二枚ではなく、一杯、二杯になります。

当日、小木のお祭りとも重なり、お店には行列が出来き、大混雑でした。。。
お店の外壁には、華やかな大漁旗が掲げられ、いかにも港町のおソバ屋さんでした。
★おソバの値段は、一杯480円。大人は二杯が適量。メニューは、「ぶっかけソバ」1品のみ。