顔文字 - XVII 星


前回「マスター・ヨーダ - IX 隠者」の中でこっそり顔文字なんぞを使ってみましたが、私は基本的には、どのような内容のメールであっても、めったに顔文字を使うことはありません。(たまにはあります。)

顔文字というのは、あえて説明するまでもないと思いますが、
(~_~)(*^_^*)(^・^)(~o~)(#^.^#)(^_^)v(ToT)/~~~(^<^)(^_-)-☆
みたいなのです。私のIME(日本語変換ソフト)には顔文字の辞書が入っているので、「かお」と入力して変換すると上記のような顔文字がいろいろ出てきます。顔文字を知らなくても、使うのは簡単なのです。ちなみに先ほどの投稿で使った顔文字は「あせ」と入力して変換すると出てきます。(-_-;)

顔文字というのは、実はとても便利なもので、うまく使えばメールのやり取りにおける喧嘩・口論などのトラブルを回避することもできます。私も、以前、顔文字を添えておけば相手を怒らせることもなかっただろうなと思う場面が何度かありました。こちらがジョークのつもりで書いた言葉でも、相手がイライラしているときにそんなメールを受け取ったら、ますますイライラして感情的な返信メールを書いてしまうかもしれません。こっちが笑っているのに、相手は怒っている。顔が見えないコミュニケーションの怖いところです。気持ちが伝わりにくい文字のみのコミュニケーションにおいては、顔文字は非常に有効な手段となるでしょう。

ただ、私はある理由から、顔文字を使うことは意識的に避けています。そのために誤解が生じ、トラブルに発展してしまったとしても、仕方ないと思っています。

その理由というのは、顔文字を使うことで、相手に感じ方を強制してしまうということです。一つの言葉には、それを受け取る人によって様々な感じ方があるはずです。それを、「ここは笑うところ」、「ここは悲しいところ」、「ここは怒るところ」と相手 に対して強制してしまっていいものだろうかと疑問に思うのです。

「私がおかしいと思うから、あなたもにもおかしいと思って欲しい。」

楽しくコミュニケーションしたいだけならそれでいいのですが、人の感じ方というのは、もっと「自由」であってもいいのではないかと思うのです。みんなが笑うところで自分も笑わなければ人格すら否定されてしまう。そんな世の中は、どこかおかしいと思いませんか。

相手には、自分の気持ちに素直に従ってメールを書いて欲しい。そこにこそ、真実の言葉があると思います。

メールを受け取る側の立場としても、そこに書かれた言葉から感じられるものが、本当に相手が意図したものだろうかと、少し時間をかけて考えてもらえればと思います。落ち着いて考えてみれば、たいていは自分の心理状態が感じ方に反映されているだけで、相手の意図したものとは全く違うことも良くあることです。

トラブルの原因は、ほとんどが受け取る側の感じ方に問題があるためで、送った方は、相手の反応にびっくりさせられることになります。顔文字になれすぎて、自由な感性で言葉を受け止められなくなっているのも原因の一つかもしれません。

私はタロット占い師をしているせいかもしれませんが、1枚のタロットカードに無限の解釈があるように、1つの言葉や文章にも様々な受け止め方があるものだと 思っています。キリスト教の聖書や、仏教の経典などはその典型的な例だと思います。言葉を限定してしまうような顔文字なんぞを使ってしまっては、タロット占い師失格だなどと(今思いついただけですが)思います。

自由な表現ばかりが世間の話題になりがちですが、自由な感じ方というのも、大切にしてほしいですね。

XVII 星

XVII 星」表現の水瓶と、感性の水瓶。器という制限から開放し、全てを解き放ちます。



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