「なぁ、この森・・・何か変じゃないか?」
砂漠の空の様な深い青色の瞳で伏見は周りに生い茂る緑を見つめた。
空は澄み渡り、太陽の光に葉が輝き、
黄金色の伏見の髪も光を反射させキラキラと輝いている。
そして、木々の影は葉を太陽の光に通したように緑色にも見えた。
一見、何も変哲の無い木々に伏見は首を傾げる。
「大丈夫ですよ。森の終わりはすぐそこです」
同じ早さで歩く綺羅は、優しく紫の瞳を細めながら自分たちが進む方向を指差した。
木々のすぐ先には突然と背の高い草々が広がる。
「うん・・・そうだけど・・・」
残りの木々の下を通り、その緑生い茂る森から草原へ抜ける瞬間、

-ピキッ・・・ピキピキ-

音が森中に響く。
「何・・・?」
何もないはずの空気がに亀裂が入り、鏡に映し出された様な平面的な森が、
硝子が砕けるようにパラパラと地面へ落ちた。
そして、世界は・・・色を無くし、森は暗黒に包まれた。


「・・・罠に入り込んでしまったようですね」
暗闇の中、綺羅はゆっくりと呟いた。
「なんとか抜け出す方法を探そう。螺夜、何か見えるか?」
その伏見に言葉に螺夜からの返事は無かった。
「・・・螺夜?」
「・・・どこか異なる空間へ連れて行かれてしまったようです・・・。
それに、・・・この空間は魔力を抑える力があるようです」
綺羅は左手をじっと見つめている。
「螺夜を見つけ、出口を探しましょう」

綺羅と伏見は暗闇の森へ足を踏み出した。


ツギヘ

ヤメル