「へぇ、そんな事もできるのか。このゲームは」

リョウは風になびく銀色の髪を掻き上げながら、関心したように呟いた。
「DreamFantasyは単に仲間を集めてストーリーにそって冒険をするだけじゃなくて、各地でいろいろなミニゲームもする事ができるのさ。 ミニゲームは豊富にあるからそのゲームだけをするためにDreamFantasyに参加しているやつも多いらしい」
カズイは片手に持っていた剣を鞘に収めながらゆっくりと話を続ける。
「ミニゲームっていっても、カードゲームみたいな簡単なものから、洞窟や廃墟や森の中に入って貴重なアイテムを手に入れるものまで様々だ」
「そういえば、この辺りにもアイテムを手に入れる事の出来る洞窟があったんじゃなかったっけ?」
ケイトは若草のような淡い緑色の髪を掻き上げる。
「確か「セレスト洞窟」ね。あの洞窟には女神が眠っているらしいわよ」
「女神?」
マーシャの言葉にリョウは先ほど倒したモンスター後に残った宝石を拾い上げる。
リョウの言葉にマーシャは服に付いた埃を払いながら話し始めた。
「えぇ、近くの村で教えてくれたのだけど、洞窟の奥深く、女神が眠る場所へ辿り着いた者には女神の祝福を受ける事が出来るそうよ」
「へぇ、何だか面白そうだね」
ケイトは髪色と同じ淡い緑色の瞳を細め、興味ありげにニッコリと微笑んだ。
「じゃあ、行ってみようか。良いよな、カズイ」
「あぁ、面白そうだ」

4人はセレスト洞窟へ向けて、ゆっくりと歩き始めた。



ツギヘ

ヤメル