次の日 神矢はゆっくりと目が覚める。 隣には明け方近くにようやく眠りについたユキが静かに寝息を立てている。 神矢はユキのその姿を見つめ、柔らかな髪をゆっくりとなでた。 そして、携帯電話でダイヤルをしながらグランドピアノのある部屋に向かい、 グランドピアノの椅子に座った。 部屋は五線譜が描かれた紙が辺り一面に散らばったまま、太陽の光に白く反射している。 「松本さん? 悪いね朝早く」 「ユキはさっき寝た。・・・あぁ、大丈夫」 「頼みがあるんだけど・・・聞いてもらっていい?」