六枚目は未来を示します。
「ⅩⅠ 正義」が出ています。
天秤を持った女神が椅子に座っています。
右手には剣を構えています。
バランスを保つ天秤が表わすのは公平さであり、二人の対等・平等な立場を表します。
それは、「戦車」においては支配するものと支配されるものといった関係であった二人が、対等な立場に変化することを表しています。
手にした剣は、彼の心から抜き取ったものです。
このことから、将来的には二人は対等の立場で関係を築き、その中でＢさんも癒しを得られるということになります。
彼の癒しはＡさんとの関係の中でのみ得られるものだとするなら、二人が関係を築いてゆくことでそれが実現されるのは自然な結果と言えるでしょう。
ここで重要なことは、あくまで二人が「対等である」ということです。
塔の上から落ちた二人は、地上に生きる平民として付き合うことになります。
相手に依存することはできず、支配することもできません。
彼が支配者となることができないのは当然ですが、Ａさんも、彼の所有物であるクレジットカードなどを勝手に使うことは当然許されません。
それは本来「当たり前」のことなのですが、それができなかったから、二人の関係は崩壊したのです。
未来の「正義」のカードは、二人がもう一度やり直すことができることを暗示しているのです。
このカードに描かれた女神は「裁きの女神」であり、どちらかが過ちを犯せば、再びその剣を心に突き刺します。