MRさん(仮名)からこんな依頼を受けた。
9年付き合っていろいろあり別れました。彼に彼女が出来てましたが、私が未練あるのが判ってから彼女と別れると言っていますが三角関係が続いています。まだ見込みのある恋でしょうか。
ケルト十字法で10枚のカードをめくってみます。
MRさんの占い結果をご覧ください。
それでは、現状のカードから見て行きましょう。左側の十字形、中央のカードをご覧ください。
「XVIII 月」
見込みがあるかどうか、それを現状から知ることはできないでしょう。
このカードは先の見えない不安を暗示します。それとも、MRさん自身に、将来に対する目標のようなものがないということでしょうか。
その左のカードをご覧ください。障害を示すカードです。
「カップの9」
それは、MRさんと彼とのバランスの悪さを暗示します。MRさんにとって彼はとても重要な存在ですが、彼にとってMRさんは取るに足らない存在のようです。
お互いの受け止め方の相違が今後も障害となってゆくことでしょう。
上のカードをご覧ください。MRさんに対する彼の気持ちを示します。
「カップの6」
先ほど、「カップの9」では「取るに足らない」と表現しましたが、もう少しポジティブな見方をすると、幼なじみのような、特に意識するほどでもないのに切れない縁とも言えそうです。
信頼する気持ちもあるし、きらいでもないのですが、人生において、それほど重要な存在とはなり得ません。
下のカードをご覧ください。
「IV 皇帝」
彼は自分の価値を高く評価しています。プライドが高いともとれます。
それは、見栄っ張りとも言えますが、そうしたプライドを傷付けられることを極度に嫌うことでしょう。彼と付き合う上で最も注意しなければならないことです。
もし、MRさんも彼と同じようにプライドが高いとしたら、それは彼と付き合う上で障害にしかならないでしょう。
とにかく自分が下手に出て、常に彼の意見や行動を尊重するようにアプローチしなければなりません。
「月」の右のカードをご覧ください。
「ペンタクルスの2」
過去の暗示です。
9年間の付き合いを示すとするなら、おそらくこのカードは、MRさんから新しい彼女への乗り換えを暗示しています。
このカードでは、彼が2人の女性を手にとって、まるで三角関係を暗示しているかにも見えますが、実は、その気持ちは、新しい彼女の方へ確実に動いています。
MRさんとの関係は、既に終わっていると考えてもいいでしょう。
一番左のカードをご覧ください。
「VIII 力」
未来の暗示です。最初のカード、「月」で明らかにされなかったものが、ここで明示されます。
意外なことに、彼との縁は切れずに、いつまでも続いてしまいます。ずるずると、MRさんが彼を引き止めるような形になるでしょう。
そうしているうちに、うまく彼女から彼を奪うチャンスも訪れるかもしれません。断言はできませんが、そうするまでの時間はかせげそうです。
未来に示されたように、カードは明確な結果を示したがりません。しかし、まだ見込みが有りそうなことはなんとなくわかりました。
そこで、MRさんの力で、未来を確実に変えて行くために、残りの4枚のカードからヒントを導き出してみましょう。
右側に縦に4枚並んだカードの一番下をご覧ください。
「棒のナイト」
MRさんの立場を示します。
三角関係を確実に自分に有利な形にするためには、なんとなく流れに身を任せていたり、運に頼ったりしていてはだめです。
元々立場は不利なのですから、状況を有利に変えるには、当然MRさんの積極的な行動が必要になってきます。
しかも、その行動には、彼に対する熱い情熱が伴わなければなりません。
もし、自分の気持ちが少しでも冷めていると感じているようでしたら、今のうちに彼のことはあきらめた方が良いでしょう。今後何をしても無駄骨となるだけです。
長い付き合いの馴れ合いの感情ではなく、初々しい、燃えるような情熱が必要です。
その上のカードをご覧ください。
「剣の7」
周囲の状況を示します。
ここまでにカードは、彼のことを中心に、MRさんのことも含めて状況を示してきましたが、ここで初めて彼の新しい彼女のことが示されました。
彼女はうまく彼の心を捉え、とりこにしていますが、それもつかの間、いずれは彼から逃げ出すでしょう。それは、彼の性格に問題があります。
「皇帝」に暗示される彼と付き合うのは簡単なことではありません。今のうちにうまく彼を利用しておいて、用が済んだら別れることになります。
しかし、その時を待ってもMRさんにはチャンスが訪れるわけではありません。彼女が逃げれば、彼は追いかけるはずです。
MRさんを捨ててまで選んだ彼女です。彼女に逃げられることは、彼のプライドが許さないでしょう。
それ以上先の事は一切カードには示されていませんが、一歩間違えれば泥沼になりかねぬ三角関係です。
上から2枚目のカードをご覧ください。
「カップの7」
問題が多くに分散されることの暗示です。
すでに予測されるように、MRさんと彼との関係に始まり、彼と彼女の関係、そして、MRさん自身にも別の問題(男?)が降りかかり、何から解決していいのかわからなくなりそうです。
それは、最初の「月」が目標を持たないことの暗示であったことからも導き出される結果です。
しかし、今ならまだ間に合うのです。
自分にとって、何が一番大切なことなのか、それを見つけ出すことが、「月」の暗闇から抜け出す切っ掛けとなるのです。
一番上のカードをご覧ください。
「カップの4」
MRさんにとって一番大切なこと。
あえて、それをここで示すことはしませんし、質問されても答えるつもりはありません。
事実として、「大切なこと」が存在するということと、それはいつまでも変わらないということは言えます。
見つけ出してしまえばとても簡単な事ですが、「カップの4」は、MRさんが、いつまでも悩み続けることを暗示しています。
問題を解決することよりも、悩み続ける自分に酔いしれているようにも見えます。
それがMRさんの選んだ道ならば、それでもかまいません。
でも、できることならば、その迷い道から抜け出すすべを見つけて欲しいと思います。
さて、これで10枚すべてのカードを読み終わりました。
未来は見えてきたでしょうか。
© 1997 アポロのタロット占い