アポロのタロット占い

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Tarot FILES #29


FWさんからこんな相談を受けた。

現在、好きな人との今後について・・・。

年下の彼と知り合って半年。私が好きで彼も気づいている?かもしれませんが、彼には、以前つきあっていた人がいて、今でも、友達に秘密で会っているかもしれないと、彼の友人より聞きました。それでも私は彼が好きで、年下の男性を好きになったのは初めてなので少し不安です。私も以前に好きな人がいて長い間忘れられなくて・・・。でも、彼と一緒にいるとおちついて素直になれます。現在は、彼以外の男性には興味がなく、毎日ずっと彼の事を考えています。彼とは、同じ職場です。久しぶりにこんなに人を好きになって毎日が苦しいです。それで、2月のバレンタインデーにプレゼントを渡す計画もしてますが今後、私は本当にこの人とうまくつき合っていけるのか占ってください。

年下(といってもわずか1年ですが)の彼との今後。お互いの心にはまだ別の異性の影があるようですが、そのあたりにも注意しながら、カードを読んで行きましょう。

ケルト十字法で占ってみました。

FWさんの占い結果

まずは、現状を示すカードから見て行きます。左側の十字形、中央のカードをご覧ください。

0 愚者

気持ちのおもむくままに自然な形でお付き合いができています。お互いの魅力がどうこういうよりも、一緒にいて楽しいということがポイントです。また、今のところは表面的なお付き合いに過ぎないのですが、そうした現状に十分満たされていることを意味します。見方を変えると、これ以上踏み込めば何があるかわからないという隠された不安があります。


2人の関係を妨げる障害。「愚者」の左のカードをご覧ください。

カップの8

内面に触れることへの恐れ。実際は、2人とも、もっとナイーブな感覚を持ち、心の深い部分に踏み込まれることを恐れています。本来、2人の関係は、表面的な付き合いと、肉体的な付き合いにおいては問題がないのですが、それ以上を求めると、拒否反応を示します。いずれは改善される問題かもしれませんが、彼との関係の理想に、最初から、精神的な交流を求めることは避け、それ以外の方向から、徐々に関係を深めていく方が良いでしょう。


彼のFWさんに対する気持ち。「愚者」の上のカードをご覧ください。

ペンタクルスの3

まだ恋人を意識するところまでにはいたっていません。信頼のおける良い友人といった感じです。彼の友人グループの中のひとりに過ぎないようです。


さらに、より深いところにある、FWさんへの印象。「愚者」の下のカードをご覧ください。

剣のペイジ

実は、やや警戒気味です。それは、FWさんの気持ちに気づいているからです。表面的には、割と気が合うように感じるのは、彼が意識的にFWさんに合わせているからで、実は、それは好意ではなく、警戒心から来る自己防衛反応だったようです。先ほども「カップの8」にあったように、彼は心の奥に触れられることを恐れているので、FWさんの好意的な態度が、かえって危険であると感じているようです。深みにはまらず、友達関係ですませておいたほうがいいかもしれないという気持ちが、先ほどの「ペンタクルスの3」に出たのでしょう。

意外な展開になってきましたが、これは、まだお互いに良く知らないうちに先走った行動をとらないためということとを警告しているにすぎません。もう少し「愚者」の状態を続け、様子を見た方がいいかもしれません。


過去。「愚者」の右のカードをご覧ください。

VIII 力

彼の弱さを表しています。ここに描かれたライオンの牙は、先ほどの「剣のペイジ」に描かれた剣と同義で、相手を威嚇することの象徴ですが、その裏には、恐れや警戒心という意味が隠されています。そうした心の弱さにつけこめば、簡単に彼をとりこにすることができます。つまり、彼は、優しく包み込むような「力」に弱いのです。本当は甘えたくて仕方がない。だけど、甘えてしまうと、完全にその中におぼれてしまって、我を忘れてしまう。おそらく、彼はそんな自分の性格を良く分かっているのでしょう。そのために、過去の女性がいまだに心の中にあるのかもしれません。


未来。一番左のカードをご覧ください。

XIV 節制

良い関係の継続の暗示。FWさんと彼との縁は、しばらくは理想的な形で続けられるでしょう。とても良いカードなのですが、どうしても大きく前に踏み出せない障害があり、ほんの少しずつしか2人の関係は進展して行きません。思いきった行動はしばらくは避け、やはり、「愚者」にあるように、楽しい関係を継続させるしかなさそうです。

この未来のカードの良い影響を妨げているのが、残りの4枚のカードです。やや厳しい状況が示されているので、これらを乗り切るためにはそれなりに考えて行動する事をお勧めします。


右側の縦に並んだ4枚のカードをご覧ください。一番下から順番に見て行きます。

剣の10

せっかく良い感じの2人にこのようなカードを示すのは心が痛むのですが、あえてかくさずに、示されたままをお伝えします。このカードは絶望の暗示。バレンタインデーにプレゼントを計画しているようですが、この時にあまり頑張っても、あまり良い反応をもらえません。あくまで社交辞令程度に、他の人よりはちょっといいものを買いましたよという程度にした方が良いでしょう。このカードは、期待しすぎたために、結果が悪かった時に悲しい思いをするという意味です。最初からあまり期待をしなければ、ここまでネガティブな状態には落ち込みません。とりあえず、時期が悪いということで、今回は我慢しましょう。


XVI 塔

さらに厳しいカードが続きます。このカードは、破滅の暗示。ただし、幸いにも、FWさんに直接降りかかる不幸ではなさそうです。周囲の状況を示しているので、おそらく、彼のプライベートにおいて、何か問題が起るのでしょう。彼と、以前付き合っていたという彼女との関係に何か変化があるのかもしれませんが、2人の関係が明確でないために、今ここでこれ以上のことは分かりません。良い意味でとらえれば、FWさんには何らかのチャンスが訪れる可能性もあると見ることもできます。

先ほどの「剣の10」と合わせてみても、彼との関係はあまり穏かではなさそうです。しばらくは波乱が続きそうですが、良く見ると、これらは特に2人の関係を引き裂くようなものではないので、できるがぎり前向きにとらえて、いつかは自分の気持ちが伝わると信じていてください。


カップの7

今後の変化を示します。このカードは、デートの暗示なので、2人だけで出かける機会が増えて来ます。その時、どこまで踏み込んだ付き合いになるかはお互いの気持ちしだいですが、お互いに合意があれば、セックスまでだったら許されます。微妙な解釈ですが、セックスが恋愛の最終目標なら、それで十分でしょう。しかし、どうしても踏み込めない部分があることに納得できず、不満が出てくるかもしれません。それは、既に「カップの8」や「剣のペイジ」、「力」などに示されたように、彼は、踏み込まれては困る心の弱い部分を持っているからです。結論として、これらの障害を乗り越えた時に、未来に示された「節制」の本当の良さが引き出されてくるのです。「節制」は魂の交流を暗示しています。彼と、心の底から通じ合う事ができる日が来るかもしれないと予言しているのです。そんな運命からの激励に応えるつもりで、彼との関係を真剣に考えても良いと思います。


最後に、「カップの4」が示されていますが、これは、FWさんの迷いの暗示。しばらく彼と付き合ってみると、その難しさをより実感することになるでしょう。そこで迷い、あきらめてしまうか。「節制」のカードを信じて、彼と心から結ばれることを願うか。カードは、FWさんに問いかけています。

以上で10枚すべてのカードを読み終わりました。これが真実のすべてであると思うことはありません。真実の、ほんの一面でしかありません。どちらかというと、悪い一面を覗いてしまっただけで、その裏の、もっと楽しい面だけを見つめるための教訓ととらえても良いでしょう。何より、今、彼と一緒に過ごして楽しいという気持ちを大切にしてほしいと思います。

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© 1997 アポロのタロット占い


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