□ scene12 □


ドラン村の大人達の後に続くように洞窟の外へ出たリョウ達は、輝く太陽の日差しに眩しそうに眼を細める。
「ありがとうございました。我々を助けて頂いたにも関わらず、子供達をも守って頂いていたのですね・・・ドラン村を代表してお礼を申し上げます」
最後に残ったドラン村の男性は深々とお辞儀をし、ドラン村の大人達を追いかけるように足早に歩き出した。
そして、暫くしてからふと立ち止まり、リョウ達の方へ振り返る。
「帰りにドラン村へお寄り下さい。最大限のおもてなしを致します」
男性は頭を下げると、再び歩き始めた。
その男性の消えていく姿を見送りながら、リョウはゆっくりと両手を天へ伸ばした。
爽やかな風がリョウ達の周りを通り過ぎる。
「さぁ、俺達も山を下ろうか」

「クゥゥゥン」

「どうしたの?」
マーシャの足下にエメラルド色をした幼いドラゴンが体をすり寄せる。
「感謝します、旅の者達よ。私くしの可愛い子を助け、私くしを助けてくれた」
ドラゴンの双眸は優しく輝いている。
そして、マーシャの足下にいる幼いドラゴンに呟いた。
「さぁ、おいで」
優しい親ドラゴンの言葉に、幼いドラゴンはマーシャの足下から離れる。
「クゥゥゥン」
リョウ達に向かって小さく鳴き声をあげると、親ドラゴンの方へ向かった。
そして、ドラゴン達はゆっくりと山の上を目指して、ドラン村の人々とは逆の道を歩きだした。
途中、幼いドラゴンが立ち止まり、幾度も振り返っていたが、次第に見えなくなっていった。
「さてと・・・俺達も行こうか」

 

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