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「私の両親は私たちが幼い頃から各地を点々とする生活を続けていました。何かから逃げるように・・・。
兄は幼い頃から母に言われ続けていたことがあります。父が亡くなり母が亡くなるまで」
「それがあなたを守ることですね」
エンジェルは静かに言うシキを見ながらゆっくりとうなずいた。
「母の言葉です。
「妹は私とお前の天使なのよ。だからお前は天使を守る騎士にならなければならない」
2年前、交通事故が原因で命を失った時でさえ、兄はその持つ全ての能力を使い私を守り続けてくれました」
ユリアスはエンジェルをストールで抱き椅子に座らせる。
「それじゃ、何故「兄を助けて」なの?」
「兄も私も不思議な力を持っています。人と違う力を・・・その力は体を蝕んで行くのです。力を使えば使うほど。6月の優しい太陽の下にさえ出ることが出来ないほどに」
エンジェルは急に苦しそうに咳込み出す。
口を塞いだ手の間から紅色の血が流れ落ちる。
「エンジェルッ 大丈夫・・・」
「兄さんを・・・ナイト兄さんを」
シキはストールと共にエンジェルと抱き上げた。
「ユリアス行きましょう。ナイト・オーティスの所へ。今なら私の力で助ける事が出来るかも知れません」
ユリアスはテーブルの上へ置いてあるクリスタルを大小二つ取り、小さな一つをエンジェルへ渡し、一つを右手に取り左手を上からかざした。
「エンジェル、水晶は癒しの力を持っているから転移の力を多少は弱めるかも知れない。シキ、エンジェルをお願い」
「分かりました」
その瞬間、ユリアス達はGOD EYESから姿を消した。
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