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大型の制御装置が並ぶ一室に、王ユリアス・カーツ・アドリエスは苦しそうな表情で大きなスクリーンを見つめていた。
そこには氷に被われて行く建物が映し出されていた。
それをあざ笑うかのように人工光が氷を宝石のように照らしている。
氷は一夜にして木々や花、大きな建物、そして逃げ遅れた人々が人形の様に佇んでいる。
「私どもの力が及びませんでした」
ユリアスの隣に立つ男性が目を伏せる。
「・・・氷の力の強さは?」
「現在、氷はアスカ地域のほぼ半域を覆い尽くし止まっています。再びいつ動き出すのか予測も付かない状態です。
今は私ども創師がシールドの強化、導師、薬師が人々への助力、そして魅縛師が氷の力を魅縛の力で押さえようとしております」
王はため息混じりに瞳を伏せた。
「・・・あの凍り付いた人々は助けられるのだろうか・・・」
「分かりません。しかし、彼らの生命反応は創師の科学では感知することが出来ませんでした」
「・・・ここままでは・・・・・全滅するかも知れん・・・最悪、この星を抜け出せる船の用意を・・・」
と、その瞬間、大地が波打つように揺れた。
轟音と共に創師の叫び声が響く。
「あぁ!!シールドが破られる!!」
スクリーンに映し出されたものは、全てを被うシールドが凍り付いていく無惨な姿であった。
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