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「学校の女子から聞いたんです。占いで助けてくれる占いの館があると。
そこにいる占い師は左右の瞳の色が異なり・・・不思議な瞳を持っている。・・・確かに不思議な綺麗な瞳の色をしていますね」
高志はユリアスを見つめにっこりと微笑んだ。しかし、その瞳は次第に真剣な表情へと変わる。
そして、ユリアスに向かって頭を下げた。
「あなたなら功-コウ-を助けてくれる気がする」
ユリアスは優しく笑みを浮かべた。
「話して頂けますか?」
高志はうつむきながらゆっくりと頷き話を始めた。
「僕の友人、高柳 功は小学校からのつき合いです。だから、お互いの事は何でも知っているつもりでした。それが、10日ぐらい前から功の様子が変わり始めた。
いつも陽気で周りに人が絶えなかった功が一人でいる事が多くなり、しまいには近づくことすらも許してはくれなかった。
それと同じ頃から彼の顔色も悪くなって、一週間前ぐらいから学校へも来なくなりました。
僕は心配になって3日前に彼の家へ行きました。功の部屋の扉を開いた時、彼の部屋は変わり果てていました」
高志はユリアスの瞳を見つめる。
「あれは僕の見た幻だったのですか?
功の部屋はまるで山奥の密林の様だった。でも、功は確かにそこにいた。
木に囲まれて・・・いや、捕まっていたのかも知れない。でも、功の母さんや他の友人には見えていないみたいなんです。
僕の言葉を全て信じて下さいとは言いません。功を助けてくれるのなら・・・」
「功さんは香りを身につけていた?」
高志はユリアスの突然の質問に驚いていたが、少し考えて答えた。
「いえ・・・でも、最後に会話をしたとき、功から懐かしい香りがした」
ユリアスはその言葉を聞き、にっこりと微笑んだ。
「出来る限り協力しましょう」
ユリアスはテーブルにある2cmぐらいの水晶をそっと手に取り、一段と優しい微笑みを浮かべた。
「高志さん。僕はあなたを信じます。そして、功さんも救いたい」
高志は嬉しそうに笑みを浮かべ頭を下げた。
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