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「えぇ?キャルが来ない?」
スタジオの中でカメラマンはスタジオ中に響くような声で叫んだ。
「申し訳ございません」
キャルのマネージャーらしい人が必死に謝っている。
それをシキとシェリー、先ほど到着したばかりのケイリーが見つめていた。
シキはすでにスリットの入った丈の長い茶色に近い緑色をしたモデル衣装を着て椅子に座っていた。
シェリーが椅子の背に寄りかかりながら、シキの耳元で呟く。
「姫はボイコットしたみたいよ」
「あれじゃあ、仕事が来なくなるぞ」
ケイリーもシキにそっと呟いた。
キャルのマネージャーはシキを見ながら申し訳なさそうに呟く。
「シキ・クランドルとは仕事は出来ない。クランドルが降りれば仕事をするとの伝言です」
カメラマンはマネージャーにため息混じりに話す。
「悪いがキャルに伝えてくれ。今の言葉を他のカメラマンに言っても、シキとキャルどちらをカメラに収めるかと言われたら、
シキ・クランドルと9割が答えるね。そんなガキの様な事を言っている限り仕事は来ないぞ」
マネージャーはカメラマンに何度か頭を下げると走るようにスタジオを後にした。
カメラマンは頭を掻きながらシキへ近づく。
「悪い思いをさせちまたな、シキ。悪いついでだが今日の撮影は中止するしかないな。女性雑誌に男性モデルだけって訳にはいかないからな」
「あら、私じゃ不満かしら」
そう言いながら、カメラマンとシキの間にシェリー・マイヤーが立ち上がり青い瞳を細めた。
「私で良ければモデルになるわよ」
「シェリー」
シキはシェリーをシキの正面へ向かせる。
「シェリー何を言っているのですか、そんなことはさせられません」
「何かあったらモデルクラブも責任があるよな。Be-bの責任だったら、俺とシェリーが変わりで良いだろ?」
カメラマンは嬉しそうに笑いながらケイリーの肩を叩いた。
「キャルの代役がケイリーとシェリー?一人だけでも十分以上なのに・・・後で請求書は回ってこないよな?」
ケイリーはにっこりと笑みを浮かべる。
「勿論」
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