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「それで・・・三人で映ってきたのですか?」
撮影の後、三人はBe-bの事務所にいた。
ケイリーとシェリーはこの上ないような笑みを浮かべる。
それを見ながらジーンは深いため息を付いた。
「ケイリーとシェリーはよく敵を作ると言われていましたが、今回は今までにない事ですよ・・・キャルの事務所からすぐにでも抗議電話が来そうです」
「申し訳ありません」
「何、謝っているのよシキ。あなたは全然悪くないのよ。それにあのカメラマンも大喜びだったじゃない」
「それに顔は分からないように映したからな。平気さ」
その時、事務所のドアを叩く音がし、ドアが開く。
「こんにちは」
「いらっしゃい、ユリアス」
ユリアスはにっこりと微笑み入ってくる。
それを見ながらケイリーはにっこりと笑みを浮かべた。
「ジーン、新しい子かい?また、随分美人な子だな」
「あぁ、ケイリーとシェリーは初めて逢いますね。紹介してあげて下さい。シキ」
「はい。・・・以前、話したことがあります。私が共に生活している方です」
シェリーとケイリーは不思議そうに顔を見合わせる。
それを見ながらユリアスは黒と紫の瞳を細めた。
「ユリアス・オーブ・アドリエスです」
ユリアスは微笑み続けながら、シェリーとケイリーに握手をした。
「シキ、確か同居しているのは男性と言っていたわよね」
「えぇ、そうです」
ケイリーはおかしそうに声を上げて笑い出した。
「シキと同居するなんて、目が悪いかよほど見慣れたか、どちらかだと思ってたが、シキと同じくらい美人じゃ美的感覚が麻痺するのも分かる気がするぜ」
----------ガシャン!!----------
その瞬間、道沿いにある窓ガラスが大きな音を立てて割れた。
シキはユリアスの体を自分の体で咄嗟に被う。
「大丈夫ですか?ユリアス」
ケイリーはシェリーを守りながら割れた窓ガラスから二階下の道を見つめている。
「どうやら車から投げていったみたいだな」
ユリアスはガラスの破片の中から丸めた紙を拾い、紙を広げる。
「撮影を中止しろ」
ジーンはユリアスから紙を受け取り、もう一度読み直した。
「・・・狙われているのは、エルエル「エーゲ」の撮影ですね」
「今日の撮影のお礼って所だな。やってくれるよ、あのお姫様は」
「石を紙で包んで投げてきたのね。それになんて低次元な脅し方かしら」
「エーゲの撮影はスタジオではなく屋外なんだろ?少し危険じゃないか?」
「ギリシャで撮影するときには僕が付いているよ」
ユリアスはみんなに向かいにっこりと笑みを浮かべた。
「ユリアス、何を言っているのですか?」
「私が誘いました。シキと一緒に撮影に行かないかと。青色と白色の国ギリシャへ」
ジーンは洋服の付いた埃を払いながら、にっこりと笑みを浮かべる。
「それに今回は私も同伴なので、大丈夫ですよ」
ケイリーも同じように埃を払う。
「俺やシェリーも行けたら行くよ」
「私は一人でも大丈夫ですよ。人前では攻撃は出来ませんから・・・それに皆さんも他に仕事があるでしょう」
シェリーは今までファンデーションの中の小さな鏡で化粧直しをしていたが、コンパクトを閉じる。そして、シキに向かってにっこりと笑みを浮かべた。
「元エルエルのキャルお姫様にお礼は行わないと悪いわよね」
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