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「ソノ部品デ、私ハ人間ニ近ヅクノヨッ」
アリスは瞳を閉じる。
「戦闘モード」
アリスの両手の付け根から両刃の刃が現れる。
そして、開いた瞳は青からオレンジ色へ変化し輝いていた。
「アリスは戦闘モードは持っていなかったはずだ。僕と同じように。博士っアリスに何をしたのですっっ」
博士は笑みを浮かべながらアレクを見つめる。
「レベルを落としてあげたのですよ・・・19号達と近いレベルに。そして、メモリも書き換えてあげました・・・自分以上のレベルに憧れるように」
博士はアレクに襲いかかるアリスに向かい話を続けた。
「アリス、一撃で機能を停止させなさい。部品を傷つけると使い物になりませんからね」
「アリス!僕だよ・・・アレクだ。アリス!お願いだ目を覚ましてくれっ僕は君を傷つけたくないっ」
アリスはアレクをジッと見つめる。
「私モアナタハ傷ツケタクナイワ。部品ニ傷ガ付イテシマウモノ。デモ、頭ハ必要ナイワネ」
アリスは再びアレクに向かい襲いかかった。
呆然とするアレクの顔面に刃を向ける。
アレクの頬に一筋の赤い血が滲む。
「アリス・・・・」
アリスはアレクの首を絞め、再び剣を振るった。
その瞬間、飛ばされていたのはアリス自身だった。
ユリアスの横にいたシキが反射的に衝撃波をアリスに向けて放っていた。
シキの隣に立つユリアスが、そっとシキに呟く。
「ありがとう、シキ」
アレクは横になったままのアリスに向かって小走りに近づいた。
「アリスッッしっかりして」
「・・・アレク・・・」
「アリス??」
アレクはアリスをゆっくりと抱き起こした。
「アレク・・・アナタノソノ部品ヲ、私ニチョウダイ」
アレクが苦しそうに顔を歪める。
アリスの両手に付いていた刃の一つがアレクの腕を貫通していた。
そこから、瞬く間に血が溢れ始める。
「ソノ血ノヨウナ赤イオイルモ・・・私ハ貰ッテイナイ・・・ソノ歪ム表情モ、アナタノソノ優シサモ・・・
マダ私ハ持ッテイナイ・・・アナタヲ倒サナイト私ハ手ニ入レル事ハ出来ナイ・・・」
アリスはアレクの腕から刃をゆっくりと抜いた。
「・・・アリ・・ス?」
アリスは刃を再び振り上げる。
「アレク・・・アナタヲ倒サナイト・・・」
アリスのオレンジ色の瞳から大粒の涙が溢れる。
「ワタシハ自由ニナレナイ」
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