□ scene7 □



その瞬間、最期に見た光景が鮮明に蘇った。

フードに隠れた顔。
驚きのあまり後ずさる自分。
バランスを失い崩れていく体。

真っ赤に染まっていく視線の先に影の姿を見つめたまま。


「うわぁぁぁぁぁぁっ!!!」

イチハは頭を抱えながら悲鳴に近い声を上げる。

「ウソ、ウソだっ! ヒカリくん、僕だよ。僕はここにいるっ」

大きな声を上げてもヒカリは気付くことがなく、涙を零し続けている。

「気付いて、僕はここにいる!」

イチハは学生会室の扉を開けようとするが、鍵をかけたかのように開くことが出来ない。
開いている窓へ近づくが、開いているはずの窓からも出ることは出来なかった。
まるで透明な壁が存在しているかのように。


そして、時は流れる。

 

-scene8-

-scene6-

-back-