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「ゆ、ゆゆゆゆゆうれい?!」
沢村はニッコリと微笑み続けているイチハを見つめる。
宙に浮いてはいるが、足はある。
一見、幽霊とは思えないが、肌は色白く色素が抜け落ちてしまったかの様な体温を感じる事が出来ない白い姿。
「でも、僕はそういうのは今まで見たこともないぞっ」
日下部雪哉は沢村の動揺ぶりに少しだけ溜息をつきながら、ゆっくりと話を始めた。
「イチハは僕たちだけが見ることの出来る霊体。彼と波長の合う者達だけが彼を見つける事が出来るのですよ」
「・・・・? それが学生会の担任とどういう関係が」
「先程、職員室で山根先生が言われていましたよね。この学生会は少し特殊だと。
この学生会には隠された役割があります。・・・それは」
次の瞬間、日下部達の表情が変わる。
「雪哉」
「・・・あぁ」
日下部は清瀬、夕凪と共に部屋の扉に向かって歩き出しながら、沢村の方へ視線を向けた。
「沢村先生。一緒に来てください。そこで先生が選ばれた本当の理由が分かります」
清瀬は扉を開きながら、部屋に佇んでいたイチハを呼んだ。
「イチハ、行くぞ」
その言葉にイチハに笑みが浮かぶ。
「うんっ」
イチハはフワリと浮きながら扉の外へ出る。そして、部屋の中にいる沢村へ手招きをする。
「行こう、沢村先生」
沢村はイチハに促されるように部屋の外へ出た。
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