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夕焼けの空が星空に変わった頃、グラウンドに4人とイチハ、男性が佇んでいた。
子猫は沢村に優しく抱かれている。
清瀬は右手に子猫が体育館で追いかけていたサッカーボールを持っている。
「じゃあ、行くぞ」
その言葉の合図と共に、清瀬は右手に持っていたサッカーボールを思いっきり空へ向かって蹴り上げた。
サッカーボールは空へ向かってグングンと昇り、まるで翼を持った鳥の様に空を翔ていく。
そのサッカーボールを見つめていた子猫は、沢村の腕から空へ向かって駆け出す。
サッカーボールを追いかけて、空へ翔ていく。
「さぁ、次は君の番だ」
その日下部の言葉に、男性は俯いている。
「君はこのままここへいるべきじゃない」
夕凪の言葉に男性はゆっくりと頷く。
「分かってる。・・・けど」
沢村は優しく微笑んだ。
「サッカーボールと子猫を見失ってしまうよ」
「・・・・でも」
その時、空から微かに子猫の鳴き声が聞こえる。
「子猫が呼んでいる」
「・・・うん」
その言葉を最後に、男性は風に紛れる様に消えていった。
「・・・さようなら」
沢村は空を見上げながら、ゆっくりと呟いた。
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