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辺りはオレンジ色に染まり、傾いた太陽は建物の長い影を作る。
最後まで体育館に残っていたバレーボール部員も帰路に着き、学生達が去り静まり返った薄暗い体育館に佇む4人とイチハ。
イチハは4人の後ろに静かに漂っている。
「・・・来たぞ」
清瀬が体育館の中央に置いてあるサッカーボールを見つめ呟いた。
次の瞬間、サッカーボールがゆっくりと転がり始め、次第に大きくバウンドを始める。
ボンッボンッ・・・ボンッ
大きくバウンドするサッカーボールを追いかけるように白い影が見える。
「行こうか」
日下部の言葉に清瀬、夕凪が白い影へ近づく。
フワリと3人を追いかけるようにイチハが浮かび上がる。
「ちょっと待てよ。どうやって・・・・っ」
沢村が3人に近づこうとした、次の瞬間、
「気を付けろ、何かやばそうだ」
前を行く4人に緊張が走る。
バウンドを続けるサッカーボールと白い影。
その後ろに突然現れた人の姿をした揺らめく白い影。
「・・・あれは?」
呟く夕凪は突然、見えない何から衝撃を受けたように後ろへ飛ばされた。
「夕凪くんっ!!」
後ろを歩く沢村が咄嗟に夕凪を受け止める。しかし、勢いのついた夕凪を止める事は出来ず一緒に後ろへ飛ばされた。
バンッ!!!
夕凪と沢村は大きな音と共に体育館の壁に勢い良くぶつかった。
「・・・っう」
「ゴホッ・・・い、いったい、どう、なっているんだよ」
「朔弥っ!!、先生っ!!」
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