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夕暮れ時、オレンジ色の柔らかな光が辺りを包む。
グランドピアノもオレンジ色に染まり、美しい色を放っていた。

「・・・ユキは?」

ユキがいる部屋の扉をゆっくりと閉めた神矢にミヅキはそっと問いかけた。

「あぁ、今寝たとこ。あれ? ヒサトはバイト?」
「うん。今ね、心配しながら帰っていったよ」

ミヅキはグランドピアノのフタをそっと開ける。
そして、静かにある曲を奏でた。

『・・・・ポロン』

寂しげに部屋中に響く。
神矢はその聞き覚えのある曲に耳を疑った。

「・・・この曲・・・ミヅキ、この曲知っているのか?」

「『Jewelry of a miracle』。エドワード・ライシュマンの名曲だよ」

ミヅキはそう言いながら、鍵盤の上で指を滑らし、旋律に乗せて口ずさんだ。

『A dear person.
 Even if it becomes a merely small piece, I continue shining in your heart.』

「ラブソングなのにとても切ない曲なんだ」

「・・・なぁ、ミヅキ。この曲の事、詳しく教えてくれっ」

 

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