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「離してあげてくれませんか?」
その突然の言葉に警官と神矢が声の方へと振り向く。
そこには少しだけ開いた窓。
重く白い布には淡い光と人影が見える。
「すみません。その人と僕、知り合いなんです。ちょっと前にケンカしてしまって。
彼が毎日あやまりに来てくれていたのですが・・・意地を張ってしまって」
「でしたら、あなたもカーテンに隠れていないで出てきてちゃんと話してくれませんか?」
「俺は・・・幽霊屋敷の住人ですよ。噂もご存じでしょう?」
その言葉に警官は神矢の手首を離した。
「ま、まぁ、こ、これからは気を付けるように」
警官はパトカーの方へ逃げるように去っていった。
「サンキュ。助かったよ」
神矢は握られた手首をさすりながらにっこりと笑みを浮かべる。
「別に、助けたかったわけじゃない」
「でも、ありがとう。助かった」
その言葉に白い布が揺れる。
「・・・・そんなに俺に興味があるのなら、入ってくれば?
あんたに俺を見れる度胸があるのなら」
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