|
雪の降る寒い午後。
街は真っ白な世界に覆われている。
青年と呼ぶにはまだあどけなさが残っている若者は学生服に身を包み
真っ黒な髪に白い雪を乗せ、白い息をこぼしながら走る。
「ただいま、エドっ」
玄関の扉を開け、靴を脱ぎ部屋へ入る。
いつも笑みを浮かべながら迎えてくれるグランドピアノのある部屋へ入る。
しかし、誰もいない。
庭が見える大きな窓ガラスからは、一段と激しくなった雪が降り続く。
白く、白く。
全ての音を遮断しながら。
「エドワード・・・朝、咳き込んでたから寝ているのかな・・・」
少し不安げに廊下の先にある階段を見つめる。
「・・・起きてくるまでに、スープでも作っておこうか」
|