□ 封印4 □


その日の午前中、海斗の家の二階で目覚めた綺羅は、窓ガラスから外を見つめた。
「・・・?」
遠くには美しく広がる青い海。
海は太陽の光に反射し、キラキラと輝いている。
今までの事が嘘の様に活気に溢れた村には人々が行き交い、広場には子供達が楽しそうに走り回っている。
その中で大人達は食べ物を沢山入れたカゴを持ち、海斗の家へ続々と集まっている。
「・・・宴を行うそうだ。私達にも出席を希望している」
綺羅は突然の声に驚き振り向いた。
「・・・螺夜」
螺夜はゆっくりと綺羅へ近づいた。
「・・・出席するのか?」
綺羅はその言葉ににっこりと微笑む。
そして、ベットで静かな寝息を立てている伏見を見つめた。
「このまま帰らせては頂けないでしょう。それに伏見もまだ眠っていますし、起こす必要もありませんしね」
螺夜は開いているベットに腰を下ろし、足を組んだ。

「・・・綺羅」

綺羅は螺夜の方に振り向く。
「・・・黒栖は言葉を曲げる事は無い・・・」
螺夜の言葉を理解した綺羅は、紫の瞳を細めた。
「それ以上は言わないで下さい。それに・・・彼の空間から戻る時、彼の声が聞こえてきました。「また、近いうちに逢おう」と」
その時、寝ていたはずの伏見がムクッと起き上がった。
「あんなやつの話なんてするな。その言葉で近づいて来るぞ!」
伏見は不機嫌そうに波打つ黄金の髪を掻き上げる。
そして、話を続けた。
「ああゆうやつは凄く地獄耳なんだ。きっと、その耳で聞き、空間に映像を映してこっちの行動の一部始終を見ているに違いない。 空間から抜けたとき私の頭にもあいつの声が聞こえたけど、『二度と逢うものか』って言ってやったよ。姿を現したらこの『吹雪』か『冴威』で斬りつけてやる」

「・・・また、随分な言われようだな」

 

-封印5-

-封印3-

-back-