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次の日の朝、空は澄み渡り青く輝いている。
ソフィアは白い花を片手に白亜の建物の扉を開く。
「・・・っ!!」
ソフィアの手から白い花が滑り落ちた。
白い花が白い床に広がる。
その先にある棺の前に片膝を付いて祈りを捧げるミカエルの姿があった。
波打つ美しい金髪、そして背中には大きな純白の翼。
神々しいまでの天使の翼。
純白の翼をゆっくりと羽ばたかせながら、ミカエルは立ち上がりソフィアの方へ振り向く。
そして、聖なる蒼い瞳で優しく微笑んだ。
「ここは聖なる力が溢れています。・・・とても強い聖なる力。きっと貴方の強い心が
聖なる力となっているのでしょう」
純白の翼を持つミカエルの姿が昨日の姿に重なる。
「・・・あの光景は・・・昨日の光景は真実なのか?・・・では」
ソフィアはミカエルに向かって歩く。
「では、ルシフェルは・・・人を陥れ、魂を持ち去っていく悪魔なのか?・・・
・・・それとも黒い翼の天使なのか?」
ミカエルは瞳を伏せる。
「・・・彼は・・・ルシフェルは」
「悪魔だ」
その二人以外の言葉にミカエルとソフィアは建物の入口の方へ視線を移す。
そこには、差し込む太陽の光を背に受けたサタンの姿があった。
太陽の光を受けた背中には大きな漆黒の翼が見える。
そして鋭く尖った銀色の角。
サタンは腕に巻いてあった包帯をゆっくりとはずした。
腕にあるはずの傷は綺麗に消えている。
「天から堕ちた天使のなれの果てだ。ソフィア」
「・・・ルシフェル・・・」
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