タロット占い講座


[ 第23回 ]

未来を占うとは?

占いの目的とは何でしょう?

昔、三国志などの中国のお話を読んだときのことを思い出すのですが、戦国時代、そこでは戦の決定に常に占いが重要な役目を果たしていました。不吉な相が出ていればどんなに有利に思える戦でも出陣は中止になることもあります。また、どこでどのような戦いをすれば有利なのかということも占いで決められました。生きるか死ぬか、あるいは国を動かすほどの一大事を左右するほど占いは重要視されていたのです。

日本でも卑弥呼が占いで政を行っていたという記録があります。古来より占いは人間にとってなくてはならないものだったようです。

では、現代の人々はなぜ占うのか?

占いはもはや実用的なものとしては扱われなくなりました。占いよりも確かな情報を手に入れることができるようになったからでしょう。ある企業で、この商品は売れるのかどうかとか、どのような商品を開発すればいいのかといったことを占いで決めるということは、表向きはほとんどないと思います。実際には個人的に占いを信じている社長さんなども多いようですが、占いでこう出ているからという話を会議の場で出す人はいないでしょう。占いでは説得力がなく、今の人は動かないのです。

それでも人は占いを求めます。むしろ渇望していると言っていいほど世には占いがあふれています。それは、現代社会で最もおろそかにされてきた「こころ」の世界に触れることができるからではないでしょうか。

どんなに情報があふれ、生きるために必要な情報は必要なときに必要なだけ得られるようになっても、人々は不安でしかたがないのです。それは、未来のように知ることが出来ない情報があるからではないと思います。われわれが得られる情報からは未来すらも予測できるほどその精度は上がってきていると思います。仮に科学的な手段によって未来をほぼ正確に予測できるようになったとしても、やはり人は不安から逃れることはできないでしょう。

不安でしかたがない。それは、情報が不足しているからではないのです。本当は未来など知りたいわけではない。こころが渇いているだけなのです。その渇きを潤すためには神秘的な力が必要なのです。

神は死んだ。どこかの哲学者がそう気が付いたときには人々の渇きは始まっていたのでしょう。かつては人々は常に神を感じていたはずなのに、今はその存在を理屈の上でしか語ることができなくなっています。たとえ頭の中では神の存在を認めていたとしても、もはや感じることはできなくなっているのです。現代という社会では神を感じることは許されていないからです。つまり「タブー」なのです。

占いも世間的にはタブーです。裁判で「占いに出たから人を殺しました」と言えば許してもらえるでしょうか? そんなことを言えば、あなたはきっと精神鑑定を受けるはめになるでしょう。異常者扱いされるだけです。

それでも人は占いを求める。精神安定剤や心理カウンセリングではなく占いが必要なのです。神を感じるためには占いでなければだめだからです。

かみとは何か? それは自分自身の真ん中にある「こころ」です。「しんしん」ですね。私たちのこころこそが神の正体です。それは誰の胸の中にもあるはずなのに、人々はどこか途方もなく遠いところにあるように感じています。だから迷うのです。

占いは決して未来を知るための情報源ではありません。未来を知りたいというのは口実で、本当は別の目的があって占うのです。だからどんなに優れた占いであっても、それが占いである以上は「当たる」ことは極まれです。それよりももっと正確な情報は世の中にあふれているので、実用的な情報を求めるならば決して占いなどに頼ってはいけません。占いなどに頼ればますます迷い道の深みにはまってしまうでしょう。

未来を占うなというわけではありません。あなたが今未来を占いたいと思うのであれば、それはこころが求めているからです。そのこころに素直に従って占うことで、あなたは自分でも気づかぬうちにこころの問題を解決していることになるでしょう。

理屈っぽく「占いなど当てにならない」などと切り捨てず、こころの赴くまま占いたいときに占う。それが現代人にとっては本当に必要なことなのかもしれません。


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