■ずっと不調で、だましだまし機嫌を取りながら使ってきた、診察室のパソコン(NEC VALUE STAR/2001年1月製造)だが、最近では、ふと気がつくと画面がフリーズして動かなくなってしまう。コンセントを抜いて差して、強制的に再起動するしかない。でもまた暫くすると固まってしまう。これではどうしようもないと諦めて(過去に2度も修理しているのだ)、パソコンを新調することに決めた。今度のは、iMac 20インチだ。7月下旬に注文したら、昨日ようやく届いた。今日の水曜日は午後休診だったから、早速セッティングした。それにしても、今のパソコンはただコンセントを入れるだけで、面倒な操作は一切必要なく「あっ!」という間に設定が完了してしまうんだねぇ、ビックリだ。
■ところがこの日、医院受付の電話が落語会の途中で鳴らないように消音設定にしたり、携帯の電源をオフしてもらったりの気遣いはできたのだが、待合室に掛けてある「からくり時計」までには考えが及ばなかった。照明が暑かったか、汗だくだくで熱演する金翔さんが、『平林』の終盤、定吉が吾妻橋を渡ったあたりで、「もうこうなったら、教わった名前を全部順番に唱えて行けば、そのうちに本人が気づいて出てきてくれるに違いない」と「たーいらばやしか、ひらりんか。いちはちじゅーのもーくもく。ひとつとやっつで、とっきっき!」と連呼する場面で、ちょうど午後6時となり、待合室の時計が動き出し、ミッキーとミニーが登場して「It's a Small Wald 」のテーマが高らかに待合室に響き渡った。子供たちは一斉に注意が削がれる。ぼくは焦った。金翔さんは、もっと焦ったことだろう。ごめんなさい。
でも、金翔さんは動じることなく落ち着いて「It's a Small Wald 」の音楽をかき消す勢いで、たーいらばやしか、ひらりんか。いちはちじゅーのもーくもく。ひとつとやっつで、とっきっき!」と連呼した。そのおかげで、時計に持って行かれた子供たちの意識はまた、しっかりと高座に戻って集中することができたのだった。いやぁ、よかったよかった(^^;; (まだまだ続く)