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北原こどもクリニック  



しろくま 不定期日記


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●「不定期日記」●

 「絵封筒」に 初挑戦     2008/11/26 

「えほんミュージアム清里」「きたむらさとしの世界展」を見てから、自分でも「絵封筒」を描いてみたくてしかたなくなった。しかし、葉書で礼状とか書く機会はあっても、手紙を出すようなことは最近めったにないのだ。しかも、絵心・遊び心が分かってもらえる相手でないと、絵封筒で手紙は出せない。真に残念なことだ。しかし、そのめったにない機会がついに巡ってきた。「よし!」と僕は気合いを入れ二晩かけて、初めての自作「絵封筒」を完成させた。妻にも息子たちにも自慢して見せた。われながら初めてにしてはなかなかのデキだ。ところが、中に入れる肝心の手紙をまだ1行も書いてないことに先ほど気がついた。いやはや(^^;; よって、この自作絵封筒の公開はできない。

■「絵封筒」でググってもらうと、いろいろと引っかかってくるのだが、基本は『絵封筒をおくろう』きたむらさとし・松田素子(文化出版局)だ。それから、素人さんの作品を数多く集めたサイトでは、「ここ」とかが面白い。しかし、「えほんミュージアム清里」で現物を目にして度肝を抜かれたのが「内尾夕子さんの絵封筒」だ。彼女の作品は凄い! 切手の図柄が、その四角い枠をはみ出して、そのまま何の違和感もなく連続したイラストとして封筒に拡散してゆく。これはもう驚きを越えて快感だ。そのデザイン感覚といい、じつにセンスがいい。僕にはとても真似できないが、なんかちょっとチャレンジしてみたくなるのですね。みなさんもいかがですか?

■讃岐うどんツアーの仕上げとして、先だって TSUTAYA から『UDON』のDVDを借りてきて家族全員で見た。しかし、この映画は無駄に長すぎるぞ! いったい何時になったら終わるのだ? のびきって汁を吸いきった「うどん」は食うに耐えないが、緊張感なく延々と続く映画も見るに耐えない。苦痛だ。90分以内に編集できていたら、そこそこテンポよく見れたのに、惜しいことをした。しかし、ぼくらが巡った4軒「がもう」「長田 in 香の香」「やまうち」「谷川米穀店」が映画に登場した場面では、家族全員で「おぉっ!」と盛り上がったのだった。(なんだか、完全に宮田珠己氏の文体が伝染してしまったような気がするぞ。困ったものだ)

今日の午後は、長谷村の3歳児健診が終わって、午後3時半から伊那有線放送の取材を済ますと、あとはフリー。日曜日に長野県小児科医会の総会で長野市へ行かなければならないので、タイヤ交換にマツダへ。その足で箕輪町のブックオフへ行って、宮田珠己氏の著書を探すが1冊も見つからず。しかたないので、東京書房社から出ている「日本の食文化大系」の端本『うどん通』長井恒編著、解説・平野雅章(東京書房社)を、300円で購入。ただ、300円は高すぎる。105円なら許せたのに。では何故それでも買ったかというと、かの北大路魯山人の一番弟子である平野雅章氏が、本書の巻頭でこう書いていたからだ。

 同じ麺類でも、そばの方は、何かと本は多いが、うどんとなると、これが意外と、専門書が少ない。そんな事情の中にあって、『うどん通』は、素朴なうどん作りの手順の繰り返しの中に、先人の叡知を汲み取りながら、小麦粉の選び方、うどん作りの奥義を惜しげもなく公開ししている稀書である。
おぉ、この本は「うどん作りの奥義を惜しげもなく公開ししている稀書である」のだ。であれば、もう買うしかあるまい「稀書」なんだぞ。いつの日か、ぼくが打った「うどん」を食べさせてあげるからね、息子たちよ。待ってろよな。

 『なみのひとなみのいとなみ』 宮田珠己(朝日新聞出版)     2008/11/24 

■昔から、小説よりも個性的なエッセイを読むのが何よりも好きだった。また世の中には、誰も真似できないオリジナルな文体で、抱腹絶倒のエッセイを書く人がちゃんといるのだ。学生時代は殿山泰司さんの大ファンだった。それから、伊丹十三、山下洋輔、東海林さだお、椎名誠と読み継いできた。玉村豊男や亀和田武、原田宗典にも一時期はまった。女性ではハイブラウな須賀敦子さんと、Sceneless の三宮麻由子さん、米原万理さんや変な翻訳家・岸本佐知子さんのエッセイ本をチェックしてきた。

そうして、今年になって発見したのが宮田珠己氏だ。デビューから10数年、既に巷では有名な「超へなちょこ旅エッセイ」の書き手なのに、ぼくは「この人」をぜんぜん知らなかった。何ということだ。初めて彼の文章に接したのは、「Web本の雑誌」での連載「宮田珠己のスットコランド日誌」だ。どーってことのない日常が綴られているだけなのだが、この人、どこか変だ。視点や思考、こだわりが、普通の人々とちょっとずれている。それに、今までにない文章のリズム。これが妙に心地よいのだ。

■という訳で、宮田珠己氏の最新作『なみのひとなみのいとなみ』を先週の日曜日に銀座教文館で見つけて買って帰った。伊那図書館には入ってなかったし、これからも入れてもらえそうになかったからね。そして、勤労感謝の日の振替休日の今日、まる1日を費やして「この本」を読了した。初めてのタマキング体験だった。それが価値ある体験だったかというと、ちょっと微妙だ。いや、本当に嘘偽りない文字通りの抱腹絶倒エッセイで、ページを繰るたびに「あはは!」とか「クククっ」とか声を立てて笑ってしまったものだ。読みだしたら終いまで他のことが手に着かなかった。ぼくの貴重な休日が、こんな無意味な「おちゃらけエッセイ」を読むことだけで終わってしまって、はたして本当によかったのだろうか? そういう疑問が残ったのだ。

でも、この人の書く文章は危険な習慣性がある。いや、麻薬性と言ったほうがいいかもしれない。ぼくは「この本」を読み終わると、禁煙2日目のように喉のあたりが「カーッ」と熱くなってきて居ても立ってもいられなくなり、すぐさま近所の「新古書店」に走った。100円文庫コーナーの「み」の棚を探すと、はたして1冊だけ見つかった! 『旅の理不尽・アジア悶絶編』宮田珠己(小学館文庫)だ。ポイントが100円分あったので、結局はタダで入手した。ペラペラ捲ると、なんと! この本が著者の処女作とのこと。図らずも、宮田珠己氏の最新作とデビュー作を続けて読むことができる幸せ。ありがたいことだ。

今夜は、伊那中央病院小児救急の当番だったので「この本」を持って行ったのだが、冷たい雨の降る中、4人の子供が受診し、インフルエンザの検査とか血液検査とかした子もいたのであまり読めなかったが、それでも42頁まで読んだ。まったくふざけた本だ。帯にあるように「しょぼさ爆発!」ではないか。あはは!

■なんか久々に金鉱を掘り当てた気分だ。宮田珠己氏の著作はまだまだいっぱいある。しかし、図書館所蔵本が少ないのが難点か。リクエストしてみようか。ちょっと恥ずかしいな(^^;)

  ハンバートハンバート『まっくらやみのにらめっこ』のこと(その2)     2008/11/22 

「ハンバートハンバート」は、男女デュオのフォークグループだ。いまの若い世代から、1970年代初頭を中学生・高校生で過ごした僕らのようなオリジナル・フォーク世代まで、ファン層はじつに広い。作詞・作曲は全て佐藤良成が担当する。ギターも上手いがフィドルも巧い。野武士のような風貌で、ちょっとぶっきらぼうで泥臭い、でも不思議と暖かな歌声を聴かせる。佐野遊穂は、ヴォーカルとハーモニカを担当。彼女の声も独特だ。どこまでも澄んで高く清らかなんだけど、決して、か細く弱い声ではない。凛とした気高さがある。そういう女性の声だ。

男女デュオのグループは難しい。男と女で、声の音域がぜんぜん違うからだ。これから年末に入ると、忘年会のカラオケでは男女デュエット曲が目白押しだ。先だって亡くなった、三笑亭可楽ファンのフランク永井「有楽町で合いましょう」とか、平尾正章&畑中葉子 の「カナダからの手紙」とか、石川優子&チャゲ「ふたりの愛ランド」かな。あとは、チェリッシュ「てんとう虫のサンバ」もあるし、ヒデとロザンナトワ・エ・モアもいたね。ちょっと古すぎたかな(^^;;

ハンバートハンバートにも、男女デュエット曲の基本を踏襲した楽曲がある。いわゆる男と女の掛け合いで展開する曲だ。名曲「おなじ話」がそうだし、『まっくらやみのにらめっこ』の1曲目に収録された「バビロン」が、まさにそう。しかし、こういう男女のボーカルのからみが可能だとは、思いもよらなかったな。新しい試みだ。この曲を聴いて感じたことだが、佐野遊穂のボーカルが変わった。何か、ふっきれたように力強く唄っている。突き放したような、圧倒的なパワーを、その歌声に感じたのだ。「白夜」「おいらの船」を聴くに及んで、その思いは確信に至った。

今を生きる「ふてぶしさ」と「したたかさ」を。


■ YouTube を見ていたら、ぼくが中学生のころ大好きだった加川良と、ハンバートハンバートが共演している映像を発見した。「フォークの達人」 だ。これは2年前、ぼくもBS2で録画したはず。HDDレコーダーを確認してみると、あったあった。な〜んだ、ハンバートハンバートのことは、意識下で既に2年前から知っていたんだ。加川良、そして高田渡。彼らの正統な継承者は「ハンバートハンバート」しかいまい。うん、きっとそうだ。

■ Amazon の『まっくらやみのにらめっこ』カスタマー評に、以下のように書く評者がいた。まったく巧いことを言うものだ。本当にその通りだと思うよ。

★★★★★  どこかで聞こえた唄, 2008/9/15 By wab

ハンバートハンバートのことは、随分前から知っていた。
知っていたけど、ちゃんと聴いてなかった。

勝手に「癒し系」とか「ゆるい」とか想像してた。

このアルバムを、たまたま聴いたんだ。
うわー。なに、これ。すごい。


独特の視点の歌詞が素晴らしい。
ハーモニーも美しい。
トラッド感が良い具合の演奏も○。


ただ、僕の心に引っかかったのは、もっと本質的な点だ。
この唄たちは、どこかで聴いた、どこかから聞こえた、そんな気がしたのだ。
ひっかかる感じ。思い出せるようで思い出せない、あの。。。。
ノスタルジックともちょっと違う感覚。
優しい思い出感覚じゃない。

この感じって何て言うんだろう。

悲しいわけでも嬉しいわけでもないのに、涙が出てくる感じ。

あなたたちの音楽は、そんなかんじ。

  ハンバートハンバート『まっくらやみのにらめっこ』のこと(その1)     2008/11/20 

■今日の昼休みは、竜東保育園「年中さん」の内科健診。白衣にジャンパー羽織って自転車に乗って行ったのだが、外は寒かったな。南アルプスも一晩でまっ白に雪化粧していた。冬はもうすぐそこだ。

健診の後に、また絵本を読ませていただく。今日は、健診した年中さんのクラス。

・『だるまさんの』 かがくいひろし(ブロンズ新社)
・『びっくりビック』 ふせわかこ(福音館書店)
・『お月さまってどんなあじ?』 マイケル・グレイニエツ(セーラー出版)
・『へんしんトンネル』 あきやまただし(金の星社)

「へんしんシリーズ」は、ちょっと有名になりすぎたね。子供たちはもうみんな知ってる。「先生ね、へんしんマラソンもあるんだよ」と教えてくれる。そーかそーか。でも、先週の年長組の子供ら(来春は1年生)と違って、まだまだ幼くて可愛いね。読み終わって帰ろうとすると、「せんせい!せんせい!」と子供たちが次々と寄ってきて僕の手を握り離さない。そのまま玄関までゾロゾロと10数人で移動し、そこで「じゃあ、またね!」とお別れ。ホント、うれしかったな。

夜は伊那中央病院・小児一次救急の当番。午後9時40分までに4人診る。紹介患者さんが2人いて手こずる。いつもより疲れたな。

■ さて、ハンバートハンバート『まっくらやみのにらめっこ』だが、まずは試聴できる楽曲を聴いてみて欲しい。オススメは、11曲目の「おいらの船」だ。本当は、その前の「白夜」という曲が、ひとつ前のアルバムに収録されていた名曲「おかえりなさい」の「続き」のような曲で、めちゃ素晴らしいのだが、残念ながら試聴できない。だから、反則覚悟で歌詞の半分だけ、以下に載せる。

「白夜」

あんたのせいでなくした 人を信じる心
色んなことがあったけど 今夜は信じてあげる

あんたのせいで壊れた 大事な人との友情
ずいぶん恨まれたけど 今夜は許してあげる

あんたのせいで汚れた 小さな私のからだ
元には戻らないけど 今夜は隠してあげる

あんたのせいで背負った 大きな重たい荷物
決して謝らせないけど 今夜は忘れてあげる

(つづく)

  ユーベル・マンガレリ『四人の兵士』(白水社)        2008/11/17 

■昨日の日曜日は、朝6時に家を出て東京日帰り。帰宅は夜10時半。行きの「あずさ」の車中で、伊那図書館から借りてきた『四人の兵士』ユーベル・マンガレリ(白水社)読了。『おわりの雪』がものすごく良かったからね、期待してたんだ。う〜む、でも3つ星半かな。作者の意図は分かるように思う。戦争の実際とは「そんなもの」なのかもしれない。戦闘時間は案外短いのだ。

戦場カメラマン、石川文洋さんの本『死んだらいけない』(日本経済新聞社)に中にも、こんな言葉がある。ベトナム戦争中のアメリカ兵士がヘルメットを外して草原に横になり、くつろいで手紙を読んでいる写真だ。そのキャプションには「戦争には信じられないような静寂な時がある」とか、「戦場では静かな時間が流れているときもある。照りつける太陽、草の香りがする。さわやかな風に吹かれる。戦場で兵士たちが故郷を想うのはこんなときだ。」とか書かれているのだ。

だから逆に、これほどリアルな「戦争小説」は、いまだかつてなかったと言っていいのかもしれない。主人公の孤独が、今になってボディブロウのように「じわりじわり」と効いてきた。暫くはあとを引く小説ではあるな。

  先週・今週の、いろいろな出来事      2008/11/14 

■11月6日(木)

伊那中学校2年生の男子生徒と女子生徒が一人ずつ、職場体験学習のために当院へやって来た。女の子は看護師さん、男の子は小児科医に将来なりたいという。そうかそうか。頑張って勉強してね。昼休みは、高遠第一保育園で秋の内科健診。中学生もいっしょについてきてもらう。1歳未満の赤ちゃんから年長児まで100人強を診察。終了後に年長さんのクラスで絵本を読ませてもらう。

 ・『だるまさんが』 かがくいひろし(ブロンズ新社)
 ・『だるまさんの』 かがくいひろし(ブロンズ新社)
 ・『おとうさんは、いま』 湯本香樹実・ぶん、ささめやゆき・え(こどものとも /2008/12月号/ 福音館書店)
 ・『つきよのかいじゅう』 長新太( 佼成出版社)
 ・『ちびくろサンボ』ヘレン・バナーマン作、フランク・ドビアス絵(径書房) →絵本の樹美術館で見つけて購入したのだ

■11月7日(金)

伊那中の生徒の職場体験学習の2日目。訊いてみいると、うちの待遇は他と比べてずいぶんいいみたいだぞ。この日の昼休みは、伊那市保健センターで三歳児健診を午後3時まで付き合ってもらって、現地解散。

■11月8日(土)

夕方から高遠へ。「高遠・本の家」で、立川談志の「現代落語論その二・あなたも落語家になれる」と、副島輝人氏の「日本フリージャズ史」、プーさん文庫編「絵本のあるくらし」の3冊を購入。メチャクチャな選定だね(^^;; この次は、是非ここのカレーを食ってみたいものだ。高遠は、どんどん寒くなる一方だが、負けずにがんばってほしいぞ。

■11月9日(日)

朝9時半に家を出て、伊那西小学校の体育館へ。夏休みの「1研究」で提出した息子たちのものが、入選して展示されたのだ。お父さんが手伝ったのは、最後に模造紙を木の板に針金でとめる所だけだったな(^^;; お母さんといっしょに、2人ともよく頑張ったね。偉かったぞ!

その後、ぼくだけ松本へ。信州大学で「小児科学会・甲信地方会」があったからだ。参加しないと、小児科専門医の研修点数はもらえない大切な学会。特別講演を聴いたあと会場を出て、いつもの「ほんやらどう」へ。ハンバートハンバートの最新作『まっくらやみのにらめっこ』を見つけて即購入。これはいい。本当にいいな! その日以来、毎日毎日、繰り返し繰り返し聴いてる。でも飽きることがない。処置室のラジカセにセットされた「このCD」は、たぶん1日に10回以上リピートされてかかっているのだが、不思議とすぐまた聴きたくなるのだ。ということは、もしかすると凄い傑作なのかもしれない。

■11月10日(月)

安曇野市豊科の「エル・パレット」店主、丸山さんが昼休みに来る。タイムカプセルを設定するためだ。今後もお世話になりますね、丸山さん。

■11月11日(火)

午後2時からは、伊那市役所3階で「就学指導委員会」。今日も本当に難しい子供たちが5人いた。
夜7時からは、上伊那医師会館2Fで「大規模災害・医療支援研修会」。美輪診療所の岡部先生の講演が素晴らしかった。参加してよかった。

■11月12日(水)

夜7時から、昭和伊南総合病院にて「両伊那小児科医会」。伊那中央病院小児科の先生方に、けっこう迷惑をかけている実態が明らかにされたかな。ほんとうに、いつもお世話になってます、ごめんなさい。

■11月13日(木)

昼休みは、竜東保育園で年長さん70人の内科健診。終わったあと、絵本を読む。
 ・『だるまさんの』 かがくいひろし(ブロンズ新社)
 ・『おとうさんは、いま』 湯本香樹実・ぶん、ささめやゆき・え(こどものとも /2008/12月号/ 福音館書店)
 ・『ちびくろサンボ』ヘレン・バナーマン作、フランク・ドビアス絵(径書房)
 ・『あたま山』舟崎克彦・文、林恭三・絵(そうえん社)

夕方6時半から、高遠町保健センター2階で「高遠地区・子ども保健連絡会」。保健師さんの呼びかけで、高遠小、高遠北小の校長先生、PTA副会長さん、高遠地区3つの保育園の園長先生と保護者会長さん、民生児童委員さんなどが集まって、高遠地区で「ノーテレビデー」実施に向けての話し合いが持たれた。来年の2月に、ぼくが「メディアづけ育児の危険性」に関して、高遠小と高遠北小で講演をして、そのあと一斉に「ノーテレビデー」に挑戦しようという試み。

■11月14日(金)

今日の昼休みは、「いなっせ」7Fこども広場で隔月に行っている「おはなし会」。今日のテーマは「父親の子育て」。と言っても、平日のお昼なので父親は一人もいず、数人の母親を前に、なんだかなの話になってしまった。ネタ本は、『父の作法 妻が望む10のこと』辰巳渚(岩崎書店)『夫婦力 夫の「話し方」で夫婦はこんなに変わる』汐見稔幸(岩崎書店)、『母の友7月号』(特集:夫婦は過酷な鉄人レース)。

最後に絵本を読む。

 ・『でんしゃにのって』とよたかずひこ(アリス館)
 ・『きこえる? きこえるよ』 たしろちさと・絵(グランまま社)
 ・『くんくん、いいにおい』 たしろちさと・絵(グランまま社)
 ・『ぼくうまれるよ』 たしろちさと(アリス館 )


  絵本の樹美術館 〜 『きこえる? きこえるよ』 たしろちさと・絵   2008/11/11 

■11月3日(月)

早起きして、「ん路湖」から八ヶ岳高原大橋まで歩く。別荘地を下っていって中村農場直販所の前に出て、左に曲がって少し行けばもう到着。ものすごい「パノラマ風景」が360°、高低差100m 広がるのだが、残念ながら写真では再現できないねぇ。Photoshop で写真4枚つなげてみましたがこの程度です。難しいな。 八ヶ岳から橋の右側にパンすると、そこには富士山が「でん」と、そびえているのです。じつに壮大な眺望。感動的だ。橋の欄干から下を覗くと、110m 下の河原を鹿が2頭駆け抜けるのが見えた。高所恐怖症のボクは、お尻のあたりがゾモゾモしてしまうのだった。


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帰りは、中村農場直販所の右側から川俣渓谷沿いの未舗装道路を上って行ったら、10分で「ん路湖」まで帰り着いた。なんだ、近いんだね。橋のたもとに、色褪せた造花が刺してあるのを長男が見つけ、即その意味を理解したようだった。次男は分からないので僕に訊いてきたが、あやふやに誤魔化してしまった。


■午前10時半、「ん路湖」から車で5分の「絵本の樹美術館」へ。「桃太郎になってみようよ」を開催中なのだ。行くとすでに山梨県身延町からやって来た3兄妹が、桃太郎と鬼たちに扮して盛り上がっていた。うちの息子たちも慣れたもので、直ちに何の違和感も遠慮もなく3兄妹に合流して遊びだす。すごいね、子供たちは。最初は「ままごと遊び」だったが、何時しか桃太郎の人形の代わりに石を3個も桃に詰めたり、鬼の金棒をバットにして野球を始めた。いったい「ももたろう」のストーリーはどうなったんだ??

前回3月末に大泉へ来た時は、「たしろちさと展」をやっていて、是非見たかったのだが、午前10時に寄った時にまだ開館しておらず、残念ながら見ることができなかった。そこで今回は、『よるのおんがくかい』(ほるぷ出版 2007年刊)と、『ぼくうまれるよ』(アリス館 2007年刊)の著者サイン本を購入した。そして、たしろちさと最新刊の『きこえる? きこえるよ』(グランまま社)も買って帰ろうと思ったのだが、ふと、もしかすると田中尚人さんが献本してくれるかもしれないぞ、と思って買わずに帰ったら、本当に献本が贈られてきていた。いやいや、ありがとうございました。田中尚人さん。『くんくん、いいにおい』が、すっごくよかったから期待していたのです。前作は越えられなかったかもしれないけれど、やっぱり、たしろちさとさんはいいなぁ。しみじみ。

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『きこえる? きこえるよ』たしろちさと・え(グランまま社)



  リゾナーレ〜えほんミュージアム清里〜「ん路湖」 (その2)   2008/11/09 

■1週間前、11月2日(日)のつづき。リゾナーレへ来ると、必ず寄るのが「Books & Cafe」。駒形克己さんの『みつけた! found it !』(ワンストローク)を購入。駒形さんの貴重な絵本がここではたくさん入手可能なのだ。本当は、『Little tree』という「飛び出す絵本」が欲しかったのだが、ちょっと手が出なかったな。限定500部。

■リゾナーレを出て、車は一路「えほんミュージアム清里」へ。11月17日まで「きたむらさとしの世界展」をやっているので、どうしても見たかったのだ。ぼくの大好きな『ぼくはおこった』の原画に加え、今回一番の注目が「絵封筒」。これはじつに面白いね。ぼくも真似してやってみたい。

1年ほど前だったか、『efuto』フォイル (2007/5/25) という本を、山口県周南市で小児科医院を開業する谷村聡先生が贈ってくれた。きたむらさとし夫人で、絵本編集者でもある松田素子さんの実家が周南市にあって、谷村先生は松田さんとは旧知の仲なのだそうだ。だから、絵封筒というものを知ってはいたのだが、「えほんミュージアム清里」で初めて現物をたくさん見て驚いた。いや凄い! ちょっと研究しようと思って『絵封筒をおくろう』(文化出版局)も買って帰ったよ。

■清里から大泉へ戻って、「御宿 ん路湖」泊。3月30日以来だね。今回も、次々に出てくる美味しい料理の数々に舌鼓を打つ。特製餃子、特製おから、ロースト・チキン、かけそば、お芋2種、セロリと昆布の和え物、岩魚の塩焼き、白和え、柿の羊羹、それから、ここでしか食べられない美味しいごはん。他にもあったような気がするなぁ。そうそう、忘れていた自家製ザーサイ。ご馳走さまでした。次回は、もう少し上手に写真を撮りたいものだね(^^;;

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  『チャイルド44 上・下』トム・ロブ・スミス(新潮文庫) 読了   2008/11/08 

■すんげぇ〜面白かった。下巻は、読みだしたら止まらなくなってしまい、土曜日一日で一気に読み終わった。なるほど、これは傑作だ。

悶絶させられるサスペンスの連続と、完璧に造形された登場人物たちによる意表を衝く決断。プロットは複雑ながら、すべてがぴたりと納まるところに納まる。ここ10年でもっとも使い古された表現をあえて使うが、この作品は最高だ。
   オットー・ペンズラー(ニューヨーク・サン)
 〜上巻の帯より〜

この、米国ミステリ評論家の言葉に、全てが言い尽くされているね。無駄な登場人物が一人もいないところが凄い。全員キャラ立ちまくり。文章の一行たりとも無駄なく見事に計画的に構築されているのだ。オットー・ペンズラー氏の言うごとく、ジグソー・パズルのピース1片、1片が「ピタリ」とはまっていく下巻は、読んでいて息つくヒマもないほどだ。

しかし、この小説の読み所は「上巻」にこそある、と思う。主人公「レオ」の設定が奇抜だ。いままで誰も思いもつかなかった主役だな。だって、泣く子も黙る国家保安省(KGBの前身)の若きエリートなのだから。国家権力の中枢にあって、無実の人々を犯罪者に仕立て上げ、次々と粛正していった張本人なのだ。この無慈悲な主人公が、上巻でとことん打ちのめされる。作者は、これでもか、これでもかと主人公をどん底まで徹底的におとしめるのだ。圧倒的な無力感。それでも、主人公のレオは立ち上がる。決して屈しない。これこそ、不撓不屈のイギリス冒険小説の王道だね。ディック・フランシス然り、アリステア・マクリーン然り。それにしても、よく考えた設定だなぁ。

ただ、ラストが甘い。ぼくは志水辰夫の小説のように、主人公を冷たく突き放した無常観漂うラストが好きなのだが。

  八ヶ岳〜小淵沢〜えほんミュージアム清里〜「ん路湖」   2008/11/02 

■今週、日月の連休は例によってまた、八ヶ岳方面へ行ってきた。自宅からたった1時間で非日常の時間と空間が楽しめる大切な場所。午前10時半過ぎに自宅を出て、中央道を小淵沢インターで下り、まずは、イタリアン・レストラン「マジョラム」へ。久しく来てなかったんでね、妻も息子たちも、そしてこのぼくも、誰も口に出して言わなくても「今日の昼飯はマジョラム」と、すでに出発する前から、それぞれに決めていたことが車を第2駐車場に停めた時に判った。テレパシーで家族が通じ合っていたのだ。まぁ、よくあることではあるが。

満足の昼飯の後は運動だ。いつも、1時間 1,500円でテニスをしている「ヨドバシカメラ研修センター」へ妻が電話すると、今日は今日は特別な撮影が入っていて、一般の利用はできないとのことで、テニスはあきらめる。すぐ近くの「イカロス」に寄って、修理を頼んであった、10年前に次兄が開業祝いに贈ってくれた「柱時計」を受け取り、リゾナーレへ。柱時計は丁寧に磨き直されており、10年前の輝きを見事に取り戻していた。イカロス・オーナーの、真心を感じさせる仕事が成されていたのだった。格安の代金で修理して下さり、本当にどうもありがとうございました。

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■ホテル「リゾナーレ」は、マイカルから星野リゾートへ経営権が代わる前から、もう何十回も訪れてはいるが(宿泊は数回(^^;;)、この日ほどの賑わいを目にしたのは初めてだった。結婚式も2〜3組入っていた。「リゾナーレ」のハロウィンは、2年前にも見に来ている。その時は高遠の母もいっしょで、マツダから届いたばかりの新車MPVに乗ってやって来たのだったな。

そんなことを思い出しながら、レストラン料理長が仕込んだ「ミネストローネ」の鍋の前に息子と伴に並ぶ。午後2時から、先着100名に無料でスープが振る舞われたのだ。妻は、和食料理長が仕込んだ「ちんけん汁」の列に並んだ。ちょうど1週間前、お馬鹿な新郎が、ホテル「リゾナーレ」に放火した。新郎は言った。「結婚できないワケがあった」と。そりゃ、そうだろ。可哀想な花嫁!

テレビを賑わしたこの話題が逆に宣伝になって、人気を呼んだのかもしれないね。とにかく、もの凄い人出だったのだから。(つづく)

  パパズ「絵本ライヴ」(その48)新山小学校 PTA文化部研修会 (新山集落センター) 2008/11/01 

■先週末の土日に続いて、今週の土曜日も午後3時から新山集落センターで「絵本ライヴ」。楽器も楽譜も絵本も風船も、車に積んだままだったので、そのまま出かける。新山小学校は、昨年の6月24日以来だ。この間の美篶小学校親子文庫での「絵本ライヴ」が、40分くらいで「あっ」という間に終わってしまって、ちょっと物足りなかったという意見も出たので、今回は一人2冊ずつ読んだから1時間以上にはなった。でも困ったことに、今回は小学生メインの会だというのに、ぼくは何も考えず前回用意した幼い子のための絵本を「そのまま」持ってきてしまったのだ。あちゃ、小学生には失礼だったかな。ごめんなさいね。

この日は、子供30人(小学生+中学生、保育園児に高校生まで)大人30人近くが集まってくれた。新山小学校の校長先生、それから、一昨年までぼくの次男の担任の先生だった林京子先生ほか、新山小学校の先生方も来てくれた。「絵本ライヴ」が始まる前にみんなで校長先生の家の畑で取れたジャガイモを使って「いも餅」を作ったり、牛乳とレモン酢でカッテージチーズを作ったのだそうで、ライヴ終了後にわれわれも御馳走になった。とっても美味しかったよ。それにしても、新山の子供たちはみんないい子ばかりだね。また呼んでください。

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■本日のメニュー■

『はじめまして』新沢としひこ(すずき出版)

『わがままいもうと』ねじめ正一・文、村上康成・絵(教育画劇)→ 伊東
『これ なーんだ?』のむらさやか・文、ムラタ有子・絵(こどものとも 0.1.2.)→ 北原
『ヤクーバとライオン(1)勇気』ティエリー・デデュー著、柳田邦男・訳(講談社)→ 坂本

『かごからといびだした』 → 全員

『くろずみ小太郎旅日記(その1)』飯野和好(クレヨンハウス)→ 倉科
『ねこさんびき』 アン・ブルイヤール(すえもりブックス )→ 倉科
『ちゃんとたべなさい』 ケス・グレイ文、ニック・シャラット絵(小峰書房)→ 伊東

『おーい かばくん』中川いつこ・詞、中川ひろたか・曲、あべ弘士・絵(チャイルド本社)→ 全員

『だるまさんが』かがくいひろし(ブロンズ新社)
『だるまさんの』かがくいひろし(ブロンズ新社) → 北原
『いいからいいから3』長谷川義史(絵本館) → 坂本

『ふうせん』(アリス館)
『世界中のこどもたちが』 → 全員

 「さぬきうどん」巡礼の旅(その10) 「まとめ」   2008/10/29 

■ないしょにしとこうと思っていたんだけど、この10月半ばに出たばかりの「新しい MacBook」を買ってしまった。Pro じゃないほう。昨日届いたばかり。えへへ(^^;)

1枚のアルミ板を削って作られたボディの、その洗練されたデザインが近未来的で、もうメチャクチャ格好イイ! ディスプレイも明るくて見やすい。色もキレイだ。そして、驚くべきは「トラックパッド」の使い勝手の良さだ。まる7年使ってきた、この PowerBook G4 では、マウスが必需品だった。トラックパッドだと、まどろっこしくてイライラしてしまうからだ。ウェブ・ブラウザをスクロールしたり、画面を戻ったり進んだりするのは、マウスを使ったほうが絶対的に速い。もちろん、キーボードのショートカットはない。

ところが、この新しいトラックパッドは「指1本」だと今まで通りポインタを動かし、「指2本」だと、縦横のスクロール。「指3本」だと、ウェブ・ブラウザの画面を戻ったり進んだりすることができるのだ。さらに「指4本」では、使用中ソフトのチェンジができる。指をタッチした感触もじつにいい。これなら、マウスはいらないな。無線LAN も高速だ。いや、これはいいんじゃないか(^^)


■さて、しばらく続いた「さぬきうどん」のシリーズも今日でお終いです。

結論から言うと、「さぬきうどん」は現地に行かないと、その魅力の 1/10 も味わえないということです。千趣会の「冷凍さぬきうどん」や「加ト吉の冷凍うどん」を、信州の自宅で食べていたのではダメなのです。香川県に行って、高松でレンタカーを借りて、『麺通団3/ 麺通団のさぬきうどんのめぐり方』を見ながら「おすすめ名店」の電話番号をナビに入力し、オリエンテーリングのような感覚で「うどん巡りツアー」に出発するのが正しい「さぬきうどん」の味わい方だと思うよ。

さとなおさんは言う。「さぬきうどんを食べるたびのもうひとつの魅力は『オリエンテーリング的宝探し』&『店の怪しさ』だ。そういった店は、そこにたどり着きそのシチュエーションに浸るだけですでにおいしい。期待と違和感と非日常感がそのおいしさを二倍にも三倍にもしてくれるのだ。」と。この言葉に尽きると思う。ぼくらが巡った「がもう」「やまうち」「谷川米穀店」は、それぞれが信じられないようなロケーションにあった。もう、店を見つけただけで満足してしまったものだ。

もう1つ重要な点がある。それは「うどんの安さ」だ。家族4人でうどんを食って、1,000円でお釣りがくるのだよ。きょう日、ラーメン屋に家族4人で行けば、それぞれ好みのラーメンを注文し、つまみチャーシューと餃子1皿、お父さんの生ビールも合わせれば、簡単に 4,000円をオーバーしてしまう。それでも、ラーメンなら腹一杯になって満足できるが、家族4人で『丸富』のような「蕎麦の名店」に行けば、この値段を支払っても決して僕の腹は満たされない。ましてや、1日に「蕎麦屋」を3軒も4軒も「はしご」する贅沢なんて、とても考えられないことだ。ところが「さぬきうどん」なら、それが可能なのです。しかも、1軒で2杯3杯と「おかわり」ができる。それから、蕎麦屋やラーメン屋のオヤジは頑固で偏屈だったりするものだが、香川のうどん屋さんは気取ったところがまったくなく、じつに人当たりがいい。「やまうち」のオバチャンは「そう、長野県から来たの。遠くからわざわざありがとうね」と、優しい笑顔で迎えてくれたよ。

今回は、4軒しか廻れなかったけれど、逆に個性的な4軒を回ったことで、今でもぼくの舌には各店の「うどんの味」が記憶されているのだった。変によくばらなくて本当によかったと思う。さぬきうどんは、本当に奥が深い。冷たいん、ぬくいん、釜揚げ、釜玉、さまざまなトッピング。同じ店でも食べ方で味はぜんぜん変わってくるのだ。今回廻った4軒で、あえて順位を付けるとすれば、第一位は「谷川米穀店」。第二位は「やまうち」。第三位は「長田 in 香の香」か。

今日も、ふと家族で「うどん」の話になって、長男がしみじみ言った。「おとうさん、また、うどん食べに行こうね!」と。(^^;;)

  パパズ「絵本ライヴ」(その47)美篶小学校親子文庫 (美篶きらめき館) 2008/10/26 

■土曜日に続いて、日曜日も絵本ライヴ。つい最近新築された美篶公民館(美篶きらめき館)で、午後1時半から美篶小学校親子文庫主催の会。小学生よりも、保育園児や未就園児の方が多かったか。ホールは親子連れでいっぱいになったよ。温かい雰囲気で、とってもよかった。美篶小の加藤教頭先生、美篶中央保育園の春日園長先生も見に来て下さった。ありがとうございました。

この日は伊東パパも参加できた。よかったよかった。しかし困ったことに、倉科パパが2ヵ月前から声帯ポリープになってしまって、大きな声を出すことを主治医から禁じられているのだ。土曜日はマイク使用で何とか乗り切った。でも、とっても辛そうだった。大丈夫だろうか? この日も、倉科さんだけワイヤレスマイクを装着してライヴに臨んだ。そして、彼が読んだ絵本は、なんと! 「字のない絵本」が2冊! おぉ、そうきたか! でも、お大事にね。

■本日のメニュー■

『はじめまして』新沢としひこ(すずき出版)

『かあちゃんのせんたくキック』 平田 昌広・作、井上 洋介・絵( 文化出版局)→伊東

『だるまさんが』かがくいひろし(ブロンズ新社)
『だるまさんの』かがくいひろし(ブロンズ新社) → 北原

『かごからといびだした』 → 全員
『パンツのはきかた』   → 全員

『ねこさんびき』 アン・ブルイヤール(すえもりブックス )
『ぞうのボタン』 うえののりこ(冨山房) → 倉科

『いいからいいから3』長谷川義史(絵本館) → 坂本

『ふうせん』(アリス館)
『世界中のこどもたちが』 → 全員

  パパズ「絵本ライヴ」(その46)佐久穂町図書館   2008/10/25 

■つい先日、大学の同級生だった児童精神科医 山登敬之くんが、新作著書を贈ってきてくれた。『パパの色鉛筆 精神科医ヤマトのつぶやき、その他。』山登敬之・著(日本評論社)だ。なんと!表紙と装画は「リンドグレーン賞」受賞の荒井良二さんではないか! すごいぞ、ヤマトくん。

『芝居半分、病気半分』(紀伊國屋書店)『子どもの精神科』(筑摩書房)『拒食症と過食症 -- 困惑するアリスたち』(講談社現代新書)
共著を除くと、山登くんの著書はこれで4冊目。すっごいな。尊敬してしまうよ。でも、山登くんの「弟弟子」にあたる斉藤環氏の方が、著作数も世間的認知度も高いのは、ぼくにはちょっと不満だ。だって、斉藤環氏よりも山登くんの方が文章はずっと上手いもの。

まだ読み始めたばかりだからコメントは控えるが、隔月刊誌『こころの科学』(日本評論社)に 1996年から 1998年にかけて連載された、山登くんの「連載コラム」がメインに据えられているのだが、その1篇1篇が、山登くんには似合わない(?)力の入った文章が並んでいて、ぐいぐい読ませる。面白くて、それでいて後にしみじみと余韻が残る文章。ちょいと高い本なので、ぜひ地元の図書館にリクエストして入れてもらって、それから読んでみてください(^^;) オススメです。

■さて、今日土曜日は「佐久穂町図書館」で伊那のパパズの絵本ライヴ。ふだんの土曜日は、午後2時まで診療しているのだが、今日は12時半で診療終了。でないと、午後4時からの「絵本ライヴ」に間に合わないからだ。12:45 に自宅を出発。途中、坂本さんと倉科さんを拾って、わが家のMPVで中央道へ。岡谷インターで下りて右折し、トンネルを2つ抜けて和田峠。さらに笠取峠を通って旧望月町、浅科村を抜け、佐久市内を南下し、臼田町を通り過ぎれば佐久穂町だ。伊那からちょうど 100km。時間にして2時間。案外早く着いたね。当初、ナビは茅野から八ヶ岳「麦草峠」を越えて八千穂高原に抜けるルートを提案してきたが、それはちょっとキツイので却下した。

土曜日の午後4時から、という中途半端な時間だったから、参加者はきっと少ないんじゃないかと心配したのだが、親子合わせて30人くらいが集まってくれた。お父さんも5〜6人いる。うれしいじゃないか。佐久穂町図書館の井出さん、本当にありがとうございました。1年近く前からオファーを頂きながら、なかなか都合がつかず今日まで延び延びになってしまったのだった。

しかも、同行予定だった伊東パパが、超多忙の上に更なるノルマが課せられて佐久行きが不可能となり、ぼくと倉科さんの2人だけになってしまった窮地を見かねた坂本さんが、年に一度の「八ヶ岳小さな絵本美術館・絵本セミナー」の午後の仕事をキャンセルして、われわれに同行してくれることになったのだ。いやいや、有り難いことです。坂本さん、ほんとうに感謝感謝です。おかげで何とか格好がつきました。よかったよかった。

■本日のメニュー■

『はじめまして』新沢としひこ(すずき出版)

『だるまさんが』かがくいひろし(ブロンズ新社)
『だるまさんの』かがくいひろし(ブロンズ新社) → 北原
『いいからいいから3』長谷川義史(絵本館) → 坂本

『かごからといびだした』 → 全員

『山んばあさんとむじな』いとうじゅんいち(徳間書店) → 倉科

『パンツのはきかた』 → 全員
『がぶるくんとコウモリ鬼』(福音館書店) → 坂本
『おどります』高畠純(絵本館) → 北原

『ふうせん』(アリス館)
『世界中のこどもたちが』 → 全員

 「さぬきうどん」巡礼の旅(その9)「谷川米穀店」まだ続く   2008/10/22 

「谷川米穀店」の営業時間は、午前11時〜午後2時の3時間のみ。ただし休みの日は午前10時半に開店する。行列先頭の人たちが店の中へと入っていくが、なかなか出てこない。ここでは、ほとんどの客が2杯目をおかわりするからだ。あっ、最初の客だったメガネの兄ちゃんが出てきたぞ。ぼくらが並ぶ横を、満足しきった実にいい顔で坂を上がってくる。そうか、うまかったんだね、うどん。よかったねぇ(^^)

それでも、11時を回ったあたりで僕らも店内へ入ることができた。もう最初から注文は決めてあった。1杯目は「温かいうどん小」+卵で、和風カルボナーラ。2杯目は「冷たいうどん小」に醤油と青唐辛子の佃煮でいただく。会計は食べ終わった後に自己申告して支払うシステム。

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■写真は、どちらも1杯目。左のドンブリは、うどんの下に生卵が隠れているのだ。ネギをいっぱい入れて、醤油を一回り。この店には、信じられないことに出汁ツユがないのです。味付けは客がお好みでするのだ(萬里のローメンみたいだね(^^;) テーブルには、醤油の他に酢、七味、味の素、自家製・青唐辛子の佃煮(白いさじが入った瓶)が置いてある。うどんの食い方は「こちら」をご参照ください。

さとなおさんは、こう言っている。
さぬきうどんを食べるたびのもうひとつの魅力は「オリエンテーリング的宝探し」&「店の怪しさ」だ。そういった店は、そこにたどり着きそのシチュエーションに浸るだけですでにおいしい。期待と違和感と非日常感がそのおいしさを二倍にも三倍にもしてくれるのだ。
 さらに、谷川米穀店の「うどん」を、さとなおさんは、「このように」評している。

しなやかで きらきら。「細腕繁盛記的うどん」

なるほどねぇ。まさに、そのとおりだ。「しなやかに歌って」は、たしか山口百恵が引退した年のシングル盤だったか。平岡正明氏は、かつて「山口百恵は菩薩である」と言ったが、そこで僕は言いたい。「谷川米穀店のうどんは、山口百恵である!」と。何だかワケが分からなくなってきたが、とにかく、しなやかで、セクシーで、色白で、細身で女性的なんだけれど、したたかに粘り強い、何とも例えようのない「うどん」なのだよ。

それにしても、ここの「釜玉」はうまい。もう、めちゃくちゃうまい。子供たちも一気に食べ終わった。そのまま空になったドンブリを持ってカウンターに行き、2杯目のおかわりは「冷たいん小」。これを自家製青唐辛子漬けでいただく。これまたメチャうまい。子供らも平気で2杯目を平らげた。妻は、3杯目・4杯目もいきたそうな雰囲気だったが、もう1軒寄れると考えていた僕が制して店を後にした。僕らの後に入った、高知のウガンダ兄ちゃんは、余裕で3杯目を注文していたよ。

 「さぬきうどん」巡礼の旅(その8)「谷川米穀店」の続き   2008/10/21 

■この日も朝から暑かった。でも、このロケーションは眺めているだけで十分に涼しい。開店を待つ行列は、いつしか「うまいうどん」をこれから食うのだ! という期待感と連帯感で結ばれる。ぼくらのすぐ後ろに並ぶ、ウガンダ似の巨体のにいちゃんが、その更に後ろに並ぶ大阪からツーリングしてきた中年おじさんライダー(さぬきうどんに関しては素人)に講釈を始めた。思わず聞き耳を立てる。

「おたく、大阪ですか。うちら高知から来ました。うどんが食いたくなるとね、ここまで来るんですよ、車で2時間かけてね。もうずいぶん食べ歩きましたよ、さぬきうどん。でも、やっぱりココが一番だな。るみばぁちゃの池上とか行ったけど、大したことないね。山内とか宮武ファミリーのうどんは、俺の好みじゃない。エッジが立って、硬い歯応えと腰があればいいってもんじゃぁないんだ、さぬきうどんは。ココのうどんはさぁ、麺が白く透き通って、つやつやしてんだよ。綺麗なんだ。優しいんだよ。3か月ぶりで来たけど、休日の行列はいつもこんなもんかな。来ると必ず4杯はおかわりするね。そしてまた、高知へ帰るのさ」

おぉっ! なんちゅう「ベスト」なコメントか。2か月前に食べた味を思い出しつつ「谷川米穀店」をググってみたのだが、麺通団団長・田尾和俊氏と、さとなおさんを除けば、ウガンダ兄ちゃんのコメント以上のものには一つも出会えなかった。誰か「谷川米穀店」のうどんのうまさを、ちゃんとした日本語で表現してくれよなって、自分で書けばいいのか(^^;; でも、たしかにそれは至難の技なのだなぁ(つづく)

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 「さぬきうどん」巡礼の旅(その7)「谷川米穀店」   2008/10/17 

■8月16日(香川最終日)。お昼過ぎには高松を発って、岡山発臨時便の新幹線に乗り、名古屋からは予約しておいた最終の「しなの」へ乗車という予定だ。これを逃すと、家には帰れない。前日宿泊した、さぬき市津田の民宿を出たのが午前9時過ぎ。さて、どうする? 昨日行けなかった「山越」「なかむら」か、るみばぁちゃんの「池上」か。でも今回の旅行で、ぼくが絶対に外せないと思っていたところが、10年来憧れてきた「谷川米穀店」なのだった。悩むぼくを見て妻が言った。「そこ、行かなかったら、一生後悔すると思うよ。そこ1店だけに絞って行けば。賭けてみようよ」 そうだよな、絶対後悔するよな。そして、ぼくはナビに電話番号を登録した。

お盆休みの道路は空いていて、ぼくらを乗せたレンタカーは快調に飛ばす。どんどん走る。でも、一向に目的地には到着しない。網の目のような国道・県道を右へ左へ曲がりながら、車は徳島県境に近い山岳地帯へと入って行く。もう50分以上は走っただろうか、まだ着かない。周りの風景は「山奥の秘境」といった感じ(ふだん見慣れた、長野県の長谷村や大鹿村、阿南町、信州新町あたりとそっくりの景色なのだよ)になり、さらに三峰川のような谷川に沿って国道438号線をどんどん上流へと向かう。本当にこんな山奥に「うどん屋」があるのかよ、ナビは道を間違えているんじゃないか? だんだん不安になってきたころに、ようやく「谷川米穀店」は出現した。

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午前10時半、開店直後の行列。ものすごい人の列が橋の上まで続く。すっごいねぇ。
橋を渡って3人目にいるのが、うちの妻子。この写真だと、何だか分からないねぇ(^^;;


■川の左岸を走ってきたので、橋の手前でいきなり「人の行列」が出現して驚いた。まだ午前10時ちょい前だというのに、もうけっこうな人の列になっている。焦った妻はひとり車を降り、行列最後尾に直ちに並んだ。ぼくは子供らを乗せたまま、車の駐車スペースを探す。ところが、店の駐車場が既に満杯なのは仕方ないにしても、先客の車で路上駐車するスペースすらない。仕方なく集落を廻ってみたが、勝手に駐車して許してもらえそうな空き地はどこにもない。

さて、困ったぞ。ぼくはぐるぐる廻りながら、落合橋の向こうを右折して細い山道に入っていく。するとその左手に広々とした駐車場を発見した。やったぁ! 大型バスが1台と軽自動車が1台停まっているだけだぞ。谷川米穀店の駐車場では明らかにないが、ここしかあるまい。ぼくは決意した。車を駐車場に乗り入れると、ちょうどおばさんが左横の店から洗濯物を干しに出てきた。「あの、すみません。うどん、食べにきたんですけど、車停める所がないんです。ここ、置かせてもらってもいいですか?」ぼくが訊くと、「あ、どうぞ。いいですよ」と、おばちゃんは言ってくれた。なんていい人なんだ(^^;)

そのお店の名前を見ると、「髪髪髪や」と書かれていた。あ、散髪屋さんね(^^)  その節は本当にありがとうございました。(つづく)
 

 「さぬきうどん」巡礼の旅(その6)「やまうち」の つづき   2008/10/16 

■原稿用紙16枚の文章を必死で仕上げて、締め切り日になんとか送信。上伊那医師会准看護学院でのラスト8回目の講義も(ほとんど駆け足状態だったが)なんとか終了。やれやれ、これでようやく読みたかった本が読めるぞ! と、思ったら、准看護学院「小児看護」の試験問題を今週中に仕上げなければならなかった。去年は手を抜いて「一昨年の試験問題」をちょこちょこっと変えただけにしたら、平均点が80点近くになってしまった。それではいけないな。今年は50問すべて入れ替えるのだ。覚悟しとけよ、学生諸君!(^^;)

■すでに購入済みで、今年中に読了予定の本は、

 『出星前夜』飯嶋和一(小学館)
 『チャイルド44 上・下』トム・ロブ・スミス著、田口俊樹訳(新潮文庫)
 『テンペスト 上・下』池上永一著(角川書店)
 『新世界より 上・下』貴志祐介著(講談社)
 『光車よ、まわれ!』天沢退二郎著(ピュアフル文庫)
 『血と暴力の国』コーマック・マッカーシー著、黒原敏行訳(扶桑社文庫)

 うーむ、あと2カ月半で読み切れるのか?


■さて「やまうち」のつづきだ。到着したのは、午後3時20分くらいだったか。それでも、店の外には20人くらいの行列。閉店まであと少しだというのにね。僕らの2〜3人前で「本日は終了しました」と言われたらどうしよう? という不安がよぎるが、3時40分頃には無事店内へ入ることができた。全員「あつあつの小」を注文。さすがにこの時間だとトッピングの天ぷら類は全て完売だった。レジ横のカウンターで、若奥さんが生姜をすってドンブリに入れてくれる。そのドンブリを大事に抱えてテーブルへ。

さてと、まずはうどんを眺める。やや色の濃い、キリリと角が立って、まさに断面スクエアーな麺が、ねじれ加減でドンブリの中に鎮座している。否が応でも期待は高まる。気持が焦っていたので、うどんの写真を撮るのをすっかり忘れてたよ。箸でうどんを2本つまみ口の中へ。「う、うまい! うますぎる!!」この10年間、頭の中でイメージしてきた「さぬきうどん」そのままが、まさに、このうどんだった。つるっと滑らかな喉ごし。粘りのある力強い歯ごたえ。口の中で麺が暴れて自己主張している感じとでも言うか。とにかく凄いうどんだ。感動した。はるばる四国まで来て、ほんとうによかった。そう思った。

どうもこの時間帯だったので、親父さんが追加分のうどんを新たに打ち直し、茹で立てを食べさせてくれたみたいなんだな。道理で旨い訳だ。山から湧き出す地下水と、今どきわざわざ薪で大釜に湯を沸かして茹でる「うどん」がこの店の信条だ。でも、確かに「やまうちのうどん」は初心者には「最も分かり易い讃岐うどん」なのかもしれないな。今にしてはそう思う。と言うのも、ぼくらは翌日「谷川米穀店」のうどんに出会うことになるからだ。いやはやなんとも奥が深いぞ、さぬきうどん!

 「さぬきうどん」巡礼の旅(その5)「やまうち」        2008/10/14 

■2軒目ですっかり腹も満たされたのか「今日はもう、うどんはいいな」と次男。おいおい、ちょっと待ってくれよ! まだ2軒じゃないか。「でも、少し休めばまた食べられると思うよ」と長男。「じゃ、せっかくだからこんぴらさんお参りしてこうよ」と妻。という訳で、金比羅さん詣でを済ませると、すでに午後2時半過ぎ。参道の石段を登り始める入り口右手の「こんぴらうどん」の店先で竹の杖を借りたので、汗を拭き拭き下りてきて、杖を返して店内へ。でも、ここではうどんは食べずに、かき氷のみ注文。次に、お盆でも午後4時まで営業している「やまうち」が控えていたからだ。(金比羅さんに一番近い「宮武うどん店」は、お盆休みだった)

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■琴平町からレンタカーは一路南を目指した。まんのう町に入ると、どんどん人家は減り、道は曲がりくねり山の方へと進んでいく。峠を越えたあたりで国道32号線を左折し東にしばらく行くと、のどかな田園地帯をJR土讃線と平行して走るようになる。すると、右手に「うどん ←右100メートル 山内」という手書きの白い看板を妻が発見。あわてて右折し、線路を渡って田んぼの向こうの丘陵へと進んで行くと、崖の上にまた手書きの白い看板。今度は左折して細い坂道を崖の上までくねっと上ると、そこに「やまうち」はあった。(つづく)


■千趣会の「冷凍さぬきうどん【山内】」を食べた「2002/11/02」の「不定期日記」をここに再録しておきます。


「千趣会」のホームページに、「恐るべきさぬきうどん」の特集がのっていました。これは詳しい!

で、10月末に待ちに待った「最初のうどん」が送られてきたのです。それは、『恐るべきさぬきうどん・麺地創造の巻』麺通団(新潮OH! 文庫 \600)の栄えある「トップ・バッター」として紹介されている幻の名店、【山内】のうどんでした。その本にはこう書かれています。

麺通団顧問のH氏(42才・某社の営業室長)が、とんでもない店を発見したと報告してきた。
「俺な、たいがい怪しい店行ってきたけど、あんなすごいとこにある店は知らんわ。仲南の山の中や。道路からは絶対見えん。建物自体が見えん。山しか見えん。」
と言ったあと、しばらく考え込んだH氏はこう言った。
「営業する気あるんやろか。」
<中略>
「ちょっと、どんな店なんですか。」
「とにかくすごい。あれは見つからんで。」
「いや、それはええですから、うどんの味とか・・・」
「うどんか? うまい。 けどあれはわからんとこにある。」
「わかりました。いっぺん行ってきますのでほな道順教えてください。」
「とにかく山の中や。見えん。もういっぺん行け言われても行けんわ。ひょっとしたらもうないんちゃうか?」
私は一瞬"タヌキが経営してるのか"と思ったが、そんなこともまさかあるまい。しかしあまりにも情報が少なすぎるので、そのまま行けずじまいで時は過ぎていった。

さとなおさんの『うまひゃひゃ さぬきうどん』では、<ここ>  に紹介されていました。


まぁ、やたら期待が大きすぎたせいもあってか、歯に食い込む「もちもち」した「うどん」が、「かときち・冷凍さぬきうどん」と比べて「むちゃくちゃ」うまかったかと言うと、じつはそうでもなかったのです(^^;;
でも、付属の「つゆ」は確かにうまかった。「ひえひえ」よりも「あつあつ」で食ったほうが美味しかったです。薬味は「しょうが」がオススメです。

さて、11月のうどんは【田村】。これは期待できるかな? (^^) 
(再録おわり)

 「さぬきうどん」巡礼の旅(その4)「長田 in 香の香」        2008/10/11 

■8月15日のつづきです。一軒目の「がもう」を後にした時、すでに時計は11時45分をまわっていた。当初の予定では、次に「山越」へ向かうことになっていたのだが、この炎天下に昼飯時の「山越」で1時間以上待つのは辛すぎると判断。2年前に、もしかすると役立つ時がくるかもしれんと思い、伊那の TSUTAYA で購入した『麺通団3/ 麺通団のさぬきうどんのめぐり方』を持参したのだが、この時まさに役に立ってくれたぞ。パラパラ捲ってその52頁に載っていたのが「長田 in 香の香」。本には「王者の釜揚げ」と書いてある。「よし!次はここだ」と僕は勝手に決定し、カーナビに電話番号を登録したのだった。

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30分ほどで、善通寺市の「長田 in 香の香」に到着。ここは広い国道沿いにあって迷わなかったな。駐車場もめちゃくちゃ広く、冷房の効いた店内に10分と待たずに入ることができた。これは助かったよ。店の中も広かった。厨房で忙しく働くおばちゃんの数もやたら多い。だから客の回転が早いんだね。「釜揚げの小」250円を4つ注文。レジで1000 円前払いして、番号の書かれた小さな木札をもらい、空いているテーブルにつく。ちょうど、スキー場の食堂の雰囲気だね。周りを見渡すと、でっかい桶に入った「釜揚げうどん」を食っている人たちもいる。

木札の番号が呼ばれて手を挙げると、おばちゃんが「どんぶり」を4つ運んできてくれた。茹で汁の「そば湯」ならぬ熱々の「うどん湯」に、うどんが浸かっている。これが「釜揚げ」だ。蕎麦猪口に出汁を入れて、この「うどん」をひたしていただく。この出汁は蕎麦つゆと違ってめちゃくちゃ熱い。信楽焼のタヌキが下げているような徳利に入っているのだが、この徳利、素手では熱くて持てないのだ。よく見ると、電気コードで取っ手が付けられていて、これを持って猪口に出汁を注ぐみたいなのだが、なかなか熟練を要する作業なのだった。

ぼくは、うどんが湯に浸かっていると、どんどんのびてしまって歯ごたえも何もなくなっちゃうんじゃないかと心配したのだが、そんなことはなかった。むしろ、うどんの表面がいい塩梅にふやけて、これが見事に「長田 in 香の香」秘伝の出汁と絡むのだ。その喉ごしの絶妙なハーモニーと言ったらないね。そうか、これが「釜揚げ」の味わいなのだな。「さぬきうどん」と一言で言っても、その食べ方によって、ぜんぜん味わいが違うのでありました。いやぁ、奥が深いなぁ! >さぬきうどん。

 今週から、急に患者さんが増えてきた        2008/10/07 

■5日(日)は伊那市の健康まつりで、勤福体育館へ行って、午後から献血の立ち会い。体育館は大勢の人でずいぶんと賑わっていたな。

 今年は例年になくヒマな外来がずっと続いていて、9月下旬になっても患者さんは少ないままだった。ところが、6日の月曜日は急に真冬並みの混雑になって驚いてしまった。いったいどうしたんだ? 寒くなれば、子供たちは風邪をひくようにできているということか。今日の火曜日も忙しかった。昼休みに南箕輪村の3カ月健診へ行って、午後3時から予防接種。今日からいよいよインフルエンザ・ワクチンの接種も始まった。明日は、上伊那医師会准看護学院の講義が7週目で、その準備もしなければならないのだが、外来が急に忙しくなっても、体は「夏モード」のままなので、そのペースについていけないのだった。14日締め切りの原稿も一向に進まないし、はてさて困ったぞ。

 最近、Amazon に注文して届いたもの        2008/10/03 

■このところ、妻の機嫌がすこぶる悪い。昼間、宅配便でアマゾンの荷物が2度続けて届いたからだ。いや実は、あと2回これからまだ届くことになっているのだが(^^;;;

1)『中川イサト・楽譜集 ミスター・ギターマン1&2』(KMB)

これは2冊の合本で、「vol.1」は今から33年前の1975年に出版された。当時ぼくは高校2年生で、平安堂で買ってきた「この本」の TAB譜に毎日首っ丈で、必死で指を動かしていた。あれから30年以上経つが、今でも指は憶えていて「かすていらのかおり」は弾くことができる。ぼくのバイブルのような本だったが、大学1年の冬だったか、同級生に貸したっきり、行方不明となってしまった。そんなことを、ドン・ロスのライブを聴きに行ったあとに、ふと思い出したのだ。指が疼いたのかな。もう一度、しっかりとTAB譜を見ながら「opus1310」や「その気になれば」を弾いてみたい。で、30年以上ぶりで「中川イサトの楽譜集」を買ったのだった。でも、久しぶりに見た TAB譜はよく分からないし、指もぜんぜん動かない。すっかり錆びついてしまったのだな。練習あるのみか。


2)『雑談王』岡崎武志(晶文社)

これはスゴイな。この人は、こういう文章が書ける人だったんだ。和田誠+安西水丸+湯浅輝彦的イラストまで自分で描いている。いや驚いた。面白い。まだ読み始めたばかりだが、「小津『麦秋』デッサン」には脱帽だ。そうか、居間がね、キーワードだったんだ。ぜんぜん気が付きませんでしたよ。「大阪芸人論」も楽しみだ。岡崎氏は、植草甚一を目指していると言うよりは、小林信彦を狙っているのではないか。


3)『かならず成功する読みきかせの本』赤木かん子(自由国民社)

そこそこ参考にはなったが、期待したほどではなかったな。この内容でこの値段は高すぎる。本の中で説明されている「発声法」、ぼくにはよく理解できませんでしたよ。


4)『古今亭志ん朝全集・落語研究会(下)』

まだ(上)もちゃんと観てないのに、下巻が届いてしまった。まず最初に観たのは「化け物使い」だ。CDでも、この演目と「堀の内」を一番多く聴いている。でも、このDVD版「化け物使い」(1992/05/28 収録) の勝ちだったな。すっごくよく練られていて年季が入ってる分、若い頃のCD版よりもずっといい。サゲも工夫して変えてあった。そうだよな、この方が絶対にいいよ。

 iTunes 8 の「Genius」を使ってみる(その2)        2008/10/01 

■キャロル・キングの「Will You Love Me Tomorrow?」で「Genius」にプレイリストを作ってもらったら、見事に「それっぽい」選曲になったぞ。ちゃっかり竹内まりやが入っているところが凄い(^^;)



Will You Love Me Tomorrow? / Carole King
Help Me / Joni Mitchell
Rainy Days And Mondays / The Carpenters
Hello It's Me / Todd Rundgren
Adia /Sarah McLachlan
Sunday Morning / The Velvet Underground
Fire on the Mountain / Asa
River / Joni Mitchell
Sing / The Carpenters
返信 / 竹内まりや
So Far Away / Carole King
Hejira / Joni Mitchell
Superstar / The Carpenters
Blackbird / Carly Simon
Sweet Surrender (Jazz Version) / Sarah McLachlan
Teardrop / Jose Gonzarez
The Circle Game / Joni Mitchell
Canned Music / Dan Hicks & The Hot Licks
シンクロニシティ (素敵な偶然) / 竹内まりや
I Feel The Earth Move / Carole King
The Dry Cleaner From Des Moines / Joni Mitchell
I Need To Be In Love / The Carpenters
Love Of My Life / Carly Simon
Big Yellow Taxi / Joni Mitchell
Prayer Of St. Francis (Traditional) / Sarah McLachlan




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